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エローラの石窟寺院群/アジャンターの石窟寺院群

2006年2月25日(土)  5:30起床、朝食はバナナ1本にパンとコーヒー、自宅に居るときと同じである。UVカットを塗り虫除けをスプレーし、歯磨きをして出発準備OKである。7:25エローラへ向け出発、35km50分の道程である。現地ガイドはS氏、日本語ペラペラである。何でもデリー大学に日本語学科があるらしい。オーランガバードは人口150万人、海抜600mのデカン高原に位置するせいか朝は涼しい。北毛の三峰山を巨大化したようなテーブルマウンテンが並ぶ。道の両側は巨大なガジュマルの並木道、樹幹は蛍光塗料で白と茶色の2層に塗り分けられている。ガジュマルはヒンドゥー教のご神木である。デカン高原は肥沃で、綿花を始め小麦、CIMG2887マンゴー、バナナ、ミカン、グァバなどが栽培されるとのこと、なんだか昔の地理の授業を思い出す。乾季の今でも結構緑が多い。途中ダウラターバードの砦と戦勝記念塔チャーンド・ミナールを遠望する場所で写真タイムを取る。後者は1435年の建造で高さ60m、世界遺産のクトウブ・ミナールに次ぐインド第2の高さを誇る。8:30エローラ石窟寺院着、早速見学を始める。 石窟寺院は全部で34窟あり、第1~12窟は仏教窟群(6~8世紀造営)、第13~29窟はヒンドゥー教窟群(7~9世紀造営)、第30~34窟がジャイナ教窟群(8~10世紀造営)である。岩は玄武岩と砂岩らしく、槌とノミだけで上から下へ、前から中へと彫り進めたもの、人間(宗教)の力は偉大である。先ず仏教窟の10窟と12窟を見学する。前者は塔院、後者は僧院である。10窟の見所はストウーCIMG2926パの前面に配された釈迦如来・弥勒菩薩・観音菩薩の三尊像、12窟は本殿左右の壁面に並ぶ7体ずつの仏像(過去7仏と未来7仏?)である。ヒンドゥー窟は第16窟のカイラーサナータ寺院のみ見学する。エローラ遺跡のハイライトで、世界最大の石彫寺院である。 シヴァ神が棲むというカイラーサ山を表す寺院は、幅46m、奥行き80m、高さ34mの威容を誇る。これが石積みでなく岩山をノミ一丁で彫り抜いたものとはとても信じられない。アンコールワットといい此処といい、ヒンドゥー教の力は計り知れない。左右二体の像が入口を守る。シンメトリー構造の中央神殿内の胎堂には、ヨーニ(女陰)の上に巨大なリンガ(男根)が祀られている。インド古代叙事詩「ラーマヤナ」の戦闘場面を表すCIMG2946基壇の彫刻もまた見事である。オーパ、オーパの連続である。 ジャイナ教窟は32窟を見学、16窟を真似たものらしいが、スケールの点で見劣りする。ジャイナ教には神様はいないとのこと、祀られているのは祖師(予言者)像である。24人の祖師の中では第20番目のマハージャータが最高の予言者とのこと、予言者は裕福なために腹部が膨れており、その妻とされる像も豊満な肢体で表現されている。ジャイナ教徒はベジタリアンの筈であるが・・・、太っていては何となく矛盾を覚える。10:15エローラ石窟寺院群の見学を終えて、次の目的地アジャンターまで100kmの道程をバスで移動する。 インドの農村地帯が車窓を流れる。家は殆どが藁小屋の粗末なもの、トタン屋根はましな方である。 車道には人をはじめ、牛、羊、ヤギ、犬、猪豚、鶏などがうろうろと出てくる。バスの警笛はリラリラ・プププーと鳴りっ放しである。CIMG2969バスのクッションが硬いせいもあるが、良く揺れて弾んで、メモも取れなければ写真も撮れない。一応舗装道路であるが、凹凸が激しい。ヒマワリ、綿花、小麦、サトウキビ、ねぎ、豆の畑が延々と広がる。川は殆ど干上がっているが、牛に犂(すき)を引かせて春耕を始めた畑もある。バスはアジャンター石窟寺院があるワーグラーの谷めがけて下りていく。遺跡に近いレストランVIHARAで昼食(12:20~13:05)、 羊肉、豆カレー、ライス、バナナのメニューである。地ビールARLEM LAGERを飲む。やはり透明壜に詰めてあるが日光臭はない。昼食後、アジャンター石窟寺院群の見学(13:15~15:40)、ワーグラー川の渓谷が馬蹄形を成す断崖の中腹に、未完成窟も含めて30窟が開窟されている。造営時期は前期窟が紀元前2世紀~後2世紀、後期窟が5世紀~7世紀であり、全てが仏教窟である。第1、2、5、7、9、10、12、17、19、26窟を順番に見学する。内部に入るのに靴を脱がされる窟もある。アジャンター石窟寺院は優れた仏教壁画で有名であるが、CIMG2984その中でも第1窟の後廊の左右壁に描かれた蓮華手菩薩と金剛手菩薩が最高傑作とされる。 窟内の撮影はOKであるが、フラッシュ禁止なので上手く写真が撮れない。第2窟は鬼子母神(ハリーティー)像、第5窟は未完成の様、第7窟は千仏像、第9窟は前期窟故の簡素なストゥーパ、第10窟は発見者のジョン・スミスのサイン(1819.4.28)、第12窟は房室の石のベッド、第17窟はブッダの前世、宮廷生活を描いた壁画、第19窟は後期の装飾的ストゥーパ、第26窟は全長7.3m、インド最大の涅槃仏が見所である。第26窟を見て引き返す。仏の世界から抜け出て、陽の光射す明るい現世に還る。外は焼けつくような暑さである。38℃はあるかも、くらくらする。入場門まで戻ると、 待ち受けてCIMG2989いた物売りが群がってくる。そのしつこさは度外れている。生きるために食べるために命がけである。バスの中まで乗り込んで来て「幾らなら買う?」とまくし立てる。淡白な日本人は大抵根負けする。15:40バスに乗りジャルガオ(JALGAON)の町へ移動する。17:10ジャルガオ着、町一番のホテルMAHENDRAのレストランでインド風中華料理を食べる。お世辞にも美味しいとは言えない。デジカメの電池容量が少なくなる。生憎今夜は寝台列車の車中泊、さてどうしたものか。黄昏の中18:30出発、19:10BHUSAVAL駅に着く。ホームで19:50発の列車を待つ間、今度は物乞いの攻勢を受ける。断っても追い払っても、入れ替わり立ち代りやって来る。げんなりしながら待つこと1時間、ようやく列車が到着する。列車の入口、通路ともに狭くポーター達はSCを車内に積み込むのに大騒ぎ、停車時間は7分しかない。20:20発車、やれやれ、A1号車の42番席は2等寝台の上段で、ペラペラの毛布とシーツそれに枕がつく。コンパートメントではなくカーテン一枚の仕切り、物騒とみえてインド人乗客は手荷物を手すりにチェーンでロックしている。これでは荷物の見張りをせねばならず眠れない。それでも適度な振動が心地よく、うつらうつらする。3:30添乗員が起こしに来る。もう間も無く下車駅に着くらしい。(続く)

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