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黄山(Ⅰ)

2006年5月21日(日) ぐったり疲れて移動する車内で少し居眠りするうち、バスは早くも黄山の山麓にさしかかる。 付近は松、スギ、モミ、竹の混生林、特に竹の密度が高く竹が南方系の植物であることが良く判る。Cimg368513:35ロープウェー駅がある雲谷寺跡(標高980m)に着く。そこから見上げる黄山の峰々はでっかい妙義山といったところ、なかなかの景色である。やはり中国人観光客のグループが多く、ガイドがマイクを使って機関銃のようにしゃべる。やかましくて仕方が無い。午前中は3時間待ちだったらしいが、1時間ほど並ぶとロープウェーの順番がくる。 14:40山頂駅へ上る。早速石の階段道を踏みしめ、黄山の中で2番目に高い峰・光明頂へ向う。東西40km 、南北30kmからなる黄山には全部で15万段の石段があるとのこと、みな人海戦術で担ぎ上げ、人手で築き上げたものである。万里の長城を築く民族ならではの発想と成果物である。奇松、怪石、雲海、温泉で有名な黄山は中国十大風景名勝の一つである。(他の9つは、万里長城、故宮博物館、Cimg3743西湖、承徳の避暑山荘、桂林の山水、蘇州の庭園、西安の兵馬俑、三峡、台湾の日月潭) 明の地理学者霞客(カキャク)が五岳(泰山、衡山、崋山、恒山、嵩山)を凌ぐ中国一の山と讃えたとのことであるが、なるほどいかにも文人墨客好みの山水画の世界である。年寄りには応える石段の登下降であるが、樹木に名札が掛けてあり、それを読みながら進むと苦しさも和らぐ。樹木も下草も隣国だけに日本の山と似ている。何でも1,452種類の植物があるとのこと、一番目に付くのはやはり黄山松である。固有種とのことであるが松枯れ病とは無縁と見え、皆樹勢盛んである。その他にはナナカマド、ミヤマナラ、ヤマボウシ、ミツバツツジ、ヤマツツジ、Cimg3710 シャクナゲなどがある。日本の山で見るものとは少し異なるような気がする。15:30光明頂(1,840m)に着く。気象観測所とホテルが建ち観光客で溢れる山頂は俗化の極み、余り感激はない。黄山最高峰の蓮華峰(1,864m)と3番目の天都峰(1,810m)の眺めが良いのが救いである。どちらも峨峨とした岩山でどっしりと重量感に溢れている。1,800mを越える峰は3座しかないが、1,000mを越える峰が72もあり、峰と谷が複雑に入り組んだ険しい地形である。30分の写真タイムの後、飛来峰に向け出発する。 一旦下って20分ほど歩き、ひと登りすると飛来峰の直下に出る。金華山の天柱石に酷似した大岩、高さ12mのCimg3736“飛来石”が台座のようなピーク(飛来峰)の上に聳えている。山頂に登る階段は一人通るのがやっとの広さ、登る人と降る人で大渋滞し交通整理が必要なほど。漸く台座に上ると転落防止用柵が半分だけ回してあり、飛来石の表面に「書境」なる大文字が彫り込まれている。中国人は自然に手を加え過ぎる。日本で世界遺産にこんな彫り物をしたら大騒ぎになる。ここも眺めは申し分なく素晴らしい。雲海が出ていない点は物足りないが贅沢は言えぬ。黄山では年間80日しか晴れ間がないとのこと、きょうはその貴重な一日である。幸運なのである。17:25日没を眺める好ポイントとされる排雲亭に着く。日没の景色を愛でるのは日本人だけらしく、中国人は全く関心がないらしい。日没まで未だ1時間以上あるというので、更に絶景ポイントを求めて丹霞峰を越え、太平索道山頂駅まで足を延ばす。駅舎最上階のベランダに陣取り、夕陽が沈むのを待つ。18:45漸く日没、残念ながら太陽は山の端ではなく、その上の雲に隠れる。それでも黄山の峰峰が墨絵のようなシルエットに静まるのを見届け皆満足する。大分冷えCimg3766てきたので急いで宿へ向う。 19:00西海山荘着、山中では最高級の4ツ星ホテルである。標高は1,600mほど、割り当ての334号室に入る。隣の建物に在るレストラン・海中閣で夕食を摂る。料理はマズマズ、茄子とピーマン炒め、モヤシ炒め、大根スープなどあっさりしたものが多い。食材は全て強力によりここまで運び上げるとのこと、中国の失業者対策事業であろう。日本ならヘリコプターで搬送する。部屋に戻って風呂に入る。山荘とはいえ日本の山小屋とは全く違う。シャワーしかないが他は至れり尽くせり、アメニティーは何でも揃っている。水処理はどうなっているのか逆に心配になる。明らかにオーバーユースである。まさか垂れ流しではないと思うが、とかく金儲け最優先の国、自然保護は二の次、三の次になりかねぬ。風呂に入ってさっぱりすると20:50、TVを観ている内に眠くなる。(続く)

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