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テヘラン市内観光

2007年11月20日(火) 6:40起床、もう日本は正午である。ひげを剃り日焼け止めクリームを塗ってから階下へ朝食に降りる。厚めのナン(バルバリー)と固ヨーグルトとメロンは美味、スイカとコーヒーは不味い。食後外へ出てみると暑くも寒くもなしといった快適な気候、但し空はスモッグでどんよりしており、建物も道往く人の服装も空と同じく地味でくすんでいる。街路樹はプラタナスの大樹、道路の両端に側溝が設けられ、その中を綺麗な水が流れている。アルボルズ山P1050875脈の雪融け水とのことで灌漑用水らしい。空気が乾燥しているためドアノブの静電気がすごい。9:30バスに乗り市内観光へ出発、市内の道路という道路は大渋滞、我先に割り込んできては数㎝のところで衝突を回避する神技のような運転にひやひやの連続。街角には軍人や警察官の姿が目立つ。 3年くらい前までは旧式車が多く大気汚染は遥かにひどかったらしい。今はKIAなどの韓国車が多く、ベンツやトヨタも混じる。10:00最初の見物箇所の「サアダーバード宮殿博物館」の入口に着く。イラン最後の王朝パフラヴィー王家(1925~1979年)の夏の離宮である。シャトルバスに乗り換え、110ヘクタールと広大な敷地の最上部まで上がって「緑宮殿」を見学する。緑色大理石で造られた瀟洒な建物の内部にはお宝がぎっしり詰まっている。フランス製や英国製の家具及び調度品、金糸と銀糸で編んだカーテン、黄金の燭台、黄金の体重計、バカラ製P1050918ガラス食器などなど、ごてごてした成金趣味の代物が室内を飾る。王家だけが富(オイルマネー)を独占して贅の限りを尽くしていたことが良く分る。ここにはイラクのフセイン大統領も3泊したというが、どうしてこんな建物を博物館として公開しているのか意図が判らない。革命後の現政府からみれば悪の巣窟のような所であるが、反面教師としているのであろうか。それはともかく敷地内には樹木が多い。プラタナスの葉がはらはらと散りテヘランの秋も今がたけなわ、美しい景色である。それにしても外国人の観光客が殆ど見当たらない。 これも経済制裁の影響と思われる。バスに乗って市内へ戻る。二箇所目の見学箇所は「ガラス&陶器博物館」(アーブギーネ博物館)、着いた時はちょうど12:00、祈りの時間を知らせるアザーンの声が街中に響き渡る。01二階建てのこじんまりした建物の中に、紀元前400年から現在に至る様々な陶磁器やガラス製品が年代順、用途別に並べられている。正倉院の宝物そっくりのカットガラス椀が2個もある。窓から射し込む光を受けて刻々表情を変える水差しや涙壷の優美な曲線は素晴らしい。昼食は市内のレストランで伝統的煮込み料理を食べる。円筒型の石鍋で牛肉と豆とトマトをじっくり煮込んだもの、エジプトで食べたヌビア料理に似ている。 ビールは無いのでノンアルコールビール(NAB)を飲む。DELSTERという銘柄で、香料を使いレモン風味をつけたもの、飲みやすいが食事の友には合わない。値段は10,000RIs(120円)。三箇所目の見物箇所は「宝石博物館」、なんとイラン中央銀行の地下金庫の中である。警戒は厳重を極め、セキュリティーチェックとボディーチェックは空港より厳しい。内部にはバッグを始めカメラなども一切持ち込めない。やはりパフラヴィー王家が所有していた宝石コレクションが所狭しと並べられ、その豪華絢爛ぶりはトプカプ宮殿の宝物館をも凌駕する。3,000個以上のダイアモンドを埋め込んだ“パフラヴィークラウン”、26,000個の宝石を散りばめた“孔雀の玉座”、51,366個の宝石が埋め込まれた“宝石の地球儀”、世界最大182カラットのピンクダイアモンド“光の海”、他にもイエローダイアモンド、ブルーダイアモンド、エメラルP1050937ド、ルビー、これでもかこれでもかと云わんばかりで感心するよりも富と権力への執着に呆れてしまう。 何もかもがキンキラしていてげんなり、地上へ出るとほっとする。最後の見学箇所は「イラン考古学博物館」、こちらの方がずっと落ち着く。イラン全土から収集されたBC5000年から19世紀に至る発掘品や美術品が年代順に並べられている。1時間ではじっくり鑑賞することは出来ず、ペルセポリスから移設した「ダレイオス1世の謁見図」「牡牛の柱頭」「階段のレリーフ」などの主なものだけ駆け足で観て回る。見学を終えて外へ出ると珍しく雨、植物も人間もほっとする季節(雨季)到来である。 何せテヘランの年間降水量はたったの250mm、街行く人は誰も傘をささず濡れるのを楽しんでいるかP1050945の様。16:30外はすっかり暗くなる。相変わらずの渋滞の中をレストランへ。夕食はウズラの串焼きと野菜スープとサラダのメニュー、ビールがないので仕方なくNABを飲む。19:00空港へ向う。やはり大渋滞、日本なら普通の雨だがイランでは大雨らしく、少し雨脚が強まる。途中路線バス専用ラインを走って違反キップを切られるハプニングもあり、空港到着は遅れに遅れる。ぎりぎりセーフでチェックインし、21:45発シーラーズ行きB9(イランエアツアーズ)940便に乗り込む。これまたオンボロ飛行機である。23:00シーラーズ空港に無事着陸、迎えのバスに乗る。23:55今宵の宿アリョ・バザンホテル(ARYO BARZAN HOTEL)にチェックイン、501号室に入る。やはり4つ星ホテルでアメニティーは何でも揃っているものの、いやに浴槽が小さい。深浅2段式で半身浴も無理、これではまるで足湯である。いったいどのように使うのか?。シャワーを浴びると1:15、連日の御前さま。(続く)

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