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黄金の輪、セルギエフ・ポサード

2009年6月12日(金) 4:15起床、窓から見る空の端が茜色に染まる。既に中天は明るいが夜明けらしい。お湯を沸かして日本茶を入れ、昨夜もらった弁当を食べる。黒パンと白パン、サラミソーセージとチーズ、ヨーグルト、リンゴ、チョコレートの豪華版?。2日間お世話になったホテルを 6:15出発、早朝のサンクトペテルブルク市内を抜けていく。今日はロシアの日(独立記念日?)という祝日らしく、電車もがらがら、車も少ない。サンクトペテルブルクの路面電車の軌道総延長は600㎞で世界一、1980年当時は700㎞もあったとのこと、然しながら走っている電車はがたがたで自慢になるとも思えない。今日は先ずモスクワへ飛び、モスクワの北東に環状に連なる古都群(黄金の輪と呼ばれる)のひとつ、セルギエフ・ポサードを見学し、P1100129更にスズダリまで移動する。プールコヴォ1空港に到着し、再び厳しい身体検査を受ける。8:45 SU838便に搭乗、機種は国産のツポレフ154型(Ty-154M)、いかにも旧式でこれで飛ぶのかと心配になる。9:00離陸、何とか飛び上がると、又律儀に軽食がサーブされる。一昨日と寸分違わぬ内容である。10:10モスクワのシェレメチェボ1空港に着陸、現地ガイドのアレキサンドル氏に再会する。11:00バスに乗り、モスクワの北北東70㎞にあるセルギエフ・ポサードへ向かう。モスクワ郊外は森と草原に覆われる。土地は幾らでもある。もはやソ連時代の集団農場体制は崩壊し、食糧の8割は海外から輸入しているとのこと、畑や菜園は市民が休日を過ごすダーチャ(別荘)の周りに、ほんの申し訳程度に存在するにすぎない。草原は今花の季節、小さな白花をつけたセリ科植物はシラネニンジンかハクサンボウフウに似ている。又、黄花はミヤマキンポゲのP1100131_2ように見える。雨が上り青空が覗く。針葉樹のアカマツのような木(トドマツ?)、ヒマラヤスギのような木(ヨーロッパトウヒ?)に交じり、広葉樹のシラカバやドロノキなどが生える。林床にはフキのように大きな葉を持つ 植物が繁茂する。 日本人なら不安になるほど果てしもなく広い。山が見えず地平線までまっ平である。13:00セルギエフ・ポサードのトロイツェ・セルギエフ大修道院に到着。 ロシア正教の大本山であり、各地か ら参拝に訪れる巡礼者で賑わう。修道院は要塞のように高い城壁に囲まれる。クラスナヤ門(聖門)をくぐって先ずカメラ料100ルーブルを支払う。 領収証と一緒にロシ ア正教の賛美歌を納めたCDをもらう。敷地内には14~18世紀に建てられた幾つかの教会がある。先ず17世紀に建てられた食堂附属セルギエフ聖堂から見学する。内部は暗く、カメラ料を支払ったものの、フP1100138ラッシュを焚いてもろくな写真が撮れない。ロシア正教の特徴であるイコン(菩提樹の板に描かれた聖像)とイコノスタス(聖障:奥にある至聖所と、手前の信者が立ち入る礼拝所とを区切るため、5層にイコンを積み上げた仕切り板)の実物を初めて見る。内壁や天井もイコンやフレスコ画やモザイクでびっしり覆われており、西欧の教会のような彫像はなくても非常に荘厳な感じを受ける。ロシアの守護聖人、聖セルギウスの棺が安置されているトロイツキー聖堂は、信者が長蛇の列をなしているため入場を遠慮し、ウスペンスキー大聖堂に入る。1585年完成の大聖堂はタマネギ型をした4つの青いドームの中央に金色の大きなドームを持つ。ドーム屋根の青色や金色が聖堂の白壁に映えて美しい。内部の壁面は隈なくフレスコ画で覆われ、 巨大なイコノスタスが立ち上がる。荘厳且つ重厚な雰囲気で、ロシア正教の聖地の名に恥じない。修道院を後にし、道向かいにあるレストランで昼食、名物のピロシキやボルシチ(ビーツのスープ)を食べる。ピロシキは日本で言えばお焼き、パンの中に野菜餡が入っている。ボルシチの赤い色は少々どぎついが、 真紅の 民族衣装を纏ったウエイトレスは美しい。レストラン附属の売店で自宅用に10個組のマトリョーシカを買う。セルギエフ・ポサード は民芸品の産地でもあり、なかなか出来が良い。15:30同じく黄金の輪を形成する古都、スズダリへ向かう。アレキサンドルさんが運転手に指示してバスは専ら間道を走る。お陰でロシアの田舎の風景をたっぷり味わう。とにかく広P1100141_2い、無原則に広い。景色は北海道より遥かに大きく山どころか丘も見えない。何処までも平原、しかも原野、畑や牧草地は殆ど見当たらない。交通事故が多いと見え、道路脇の処々に十字架が建っている。そのいずれにも新らしい生花が供えてあることに感心する。時々小さな町や村を通過する。田舎町でも若い娘達の服装は垢抜けている。モデルのようにすらりとした体に、カラフルで明るい色のミニが良く似合う。それに較べると男性の服装は暗くて地味、まだ黒や灰色や茶色が主流である。17:30地図にない町に着く。なんでも全員が軍需産業に従事している町で、旧ソ連時代は外国人の立ち入りを禁止していたとのこと、街角のカフェで手洗いを借用する。  日本人を見るのが初めてなのか、町の人々がもの珍しそうな顔で通り過ぎる。スズダリに近づくと沿道に製材工場が現れる。積み上げられた丸太の山が道沿いに延々と続く。万事日本とはスケールが違う。スズダリの周辺は土地が肥えており農業と畜産業が盛んとのこと、 特産品はキュウリで名物は蜂蜜酒である。また、国内屈指の芸術学院があり、そこの学生が描く水彩画や油絵もお土産に好適らしい。19:10ホテル・スズダリ着、93号室に入る。H・スズダリは、1972年コスイギン首相の命令で建設されたもの、木をふんだんに使った落ち着いた内装である。TVもBBCが入る。食事まで時間があるのでひとり散歩に出る。廃教会の佇まい、飾り窓のある民家、カーメンカ川段丘にP1100145広がる長閑な風景はどこをとっても絵になる。ハマナスが咲きナナカマドが実る。橋上で釣りをする親子がいる。パンを丸めた餌を流れに落とすと直ぐに当りがあり、タナゴの親分のような魚が釣れ上る。魚影はかなり濃い。20:30ロビーに集合し、一同揃ってホテルのレストランへ。ビュッフェ方式の料理はどれもいまいち、仕方がないのでロシア版クレープのブリヌイを、イチゴジャム、ブルーベリージャム、サワークリーム、コンデンスミルクを塗って食べてみる。甘い、甘すぎる。名物のミョードヴハという蜂蜜酒も試す。これ又甘い。それでもアルコール分は8%、結構酔う。その上、松戸市のKさんご夫妻に日本から持参の焼酎までご馳走になり、すっかり酩酊する。酔い覚ましに再びホテルの周辺を散策しているうちに漸く日が暮れる。部屋に戻り、風呂から上ると0:00、明朝はゆっくりなので助かる。(続く)

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