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野付半島・納沙布岬

2009年6月30日(火) 6:00起床、九州は大雨、関東も雨、当地は幸い薄曇。6:30朝食、茹でジャガイモが絶品、前日同様納豆とシシャモでご飯を2杯食べる。それにしても、宿泊料金は決して安くないのに大食堂が満席の繁盛振り、好ましくも不思議である。Dsc07172 7:40出発、知床横断道路(R44)を走り知床峠に上る。峠は霧とガスで真っ白、何も見えない。これで三回目の訪れであるが景色が見えたためしがない。峠から下る途中、硫黄の匂いがぷんぷんする熊の湯に立ち寄る。無料の露天風呂があり、早朝から利用する人で賑わう。本州ナンバーのワンボックスカーが多く、車中に寝泊りし、露天風呂を梯子しながら北海道を巡る様子、昭和40年代の蟹族の進化形である。8:30羅臼町のヒカリゴケ洞窟(マッカウス洞窟)到着、近くに北海道八十八箇所霊場・羅臼山波切不動尊がある。国内最大のヒカリゴケ生息地とのことであるが、現在は落石事故防止のため金網フェンスに囲まれた一画しか見学できない。Dsc07314立ち位置を指定してあり、そこから薄暗い洞窟を覗いてみたが、どこをどう眺めても何も光らない(後日調べたところによると、フラッシュ撮影するとヒカリゴケの在りかが分るらしい)。勇を鼓して立入禁止の洞窟にも行ってみたが結果は同じ、雨まで降ってくる。傍らに松浦武四郎の歌碑が建つ。「仮寝する窟におふる石小菅 葦し菖蒲と見てこそはねめ」。安政五(1856)年、この洞窟に野宿して詠んだ歌である。ガスがかかり国後島は望めそうもないので望郷台をパス、野付半島へ向かう。 10:05野付半島の先端の竜神崎に着く。辺りは一面の原生花園で、今最も目立つのがセンダイハギの大群落、他にもエゾカンゾウ、エゾノシシウド、シコタンタンポポ、ハマナス、ヒオウギアヤメなどが咲き競う。野付崎燈台まで散策して最果ての花園を楽しむ。Uターンしてネイチャーセンターの駐車場に車を置き、トドワラ目指して歩く。遊歩道沿いにも原生花園が広がり、花を愛でながら40分の道程を歩く。外気温は10~12℃、関東なら真冬の気温でヤッケを持Dsc07315ってきて大正解、それでも体の心まで冷える。途中から雨も降り出す。長い木道を歩いて漸くトドワラの中心に到達するも、昔の写真に較べると林立していたトドマツ 枯木が減少し、荒涼感が大分減退している。この30年ほどの間に倒れたり腐食が進んだりした結果、根株ばかりがごろごろ横たわる。枯木の大部分は樹齢90~120年のトドマツで、樹齢150~170年のエゾマツも混在するとのこと、長い時間かかって砂嘴上に成立したトドマツ・エゾマツ混交林が、砂嘴の沈降や海面の上昇により枯木群に変化し、その枯木群も腐朽が進んで塩湿地性植物群落に置き換えられつつある。やがてこの景色も消滅してしまうのであろう。今日は天気が悪いせいか、名物の北海シマエビを獲る打瀬船は出漁していない。Dsc07320 鉛色の湖面を霧が覆う。道東は淋しい所である。夏でもこれでは冬はたまらない。それでもまばらに家が建ち、漁業を生業とする人間の暮らしがある。車に戻り納沙布岬へ向かう。途中、厚床町内のGSで給油してから厚床駅に立ち寄る。厚床駅は、41年前の北海道周遊旅行の際にホーム待合室に泊めてもらった所、昔の記憶はもはや定かでないが懐かしい。風連湖畔の道の駅スワン44根室で休憩し、14:45ようやく本土最東端の納沙布岬に着く。前回訪れたのは大学4年生の1968年8月16日、あれから随分時間が経ったものである。霧が立ち込め北方四島は全く見えない。岬も以前とは様変わり、何もなかった所に土産物屋が数軒建ち、望郷の家(1972年4月開設)や北方館(1980年8月開館)も建設されている。更に、1981年9月建立の巨大なモニュメント「四島のかけはし」も建つ。風が強く真冬のように寒い。北方館に入り北方領土返還要求書名簿に記名してから館内を見学する。2階に望遠鏡を備えた展望室と資料室があり、資料室には北方領土が歴史的に 日本固有の領土であることを証明する古文書や、1855年の日露通好条約(下田条約)のDsc07240写し等が展示されている。日魯通好条約第二ケ条には、『今より後日本国と魯西亜国との境「エトロプ」島と「ウルップ」島との間に存るへし 「エトロプ」全島は日本に属し「ウルップ」全島夫より北方「クリル」諸島は魯西亜に属す 「カラフト」島に至りては日本国と魯西亜国との間に於て界を分たす是迄往来の通たるへし』とある。元来は千島列島もカラフトも北海道も先住民族アイヌの土地、北方四島返還運動も大事であるが、それ以上にアイヌの人々の権利回復やアイヌ語を含めた伝統文化の尊重と振興に力を注ぐべきであろう。15:10遅くなったのでウトロへ引き返す。ウトロまではナビ表示で193㎞、日本最東端の学校という根室市立珸瑶瑁小学校を写真に収めてから往路を戻る。途中からとうとう本降り、帰りの知床峠も真っ白で何も見えない。18:45ようやくホテル到着、食堂へ直行する。食後、売店でお土産用に生キャラメルを5個予約、生憎花畑牧場製はなく知床産である。ブームに便乗して今では色々なブランドがある模様。それにしても12個入りで650円は高い。風呂上りに北海道限定ビールの北の職人・長熟を飲むうち、長距離ドライブの疲れが出て眠くなる。(続く)

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