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ブレッド湖・ポストイナ鍾乳洞

2009年11月17日(火) 6:00起床、まだ真っ暗、車の往来が多くなる。部屋にはエアコンの備えがなく15℃くらい、 寒くて夜中に毛布を追加する。6:45明るくなる。窓から外を眺めると、ブレッド湖の湖面、断崖に建つブレッド城、その背後にユリP1100457アンアルプスの雪嶺が望める。恐らくスロベニア最高峰のトリグラフ山(2,864m)であろう。7:00教会の鐘の音が山間の町に流れる。それを聞いてレストランへ朝食に下りる。パンが美味しい。それにヨーグルトとベーコンも。日本の温州ミカンそっくりのミカンも出る(後で聞くと日本から苗を持ち込み、大々的に栽培しているとのこと)。食後、腹ごなしにホテル附近の散策に出る。紅葉は終盤であるが、カエデとシラカバの黄葉はまだ美しい。息が白くなるなるほどの冷え込み、ダウンコートを着てちょうど良い。ブレッドの町は周囲をぐるりと ユリアンアルプスに囲まれた盆地で、2,000m級の山々の頂は雪を被り真っ白、ホテルはともかく景色は素晴らしい。9:00チェックアウト、ブレッド湖へ向かう。天気は快晴、今の時期としては珍しく、先週は雨と寒さで散々だったらしい。9:15ブレッド湖畔P1100490着、ブレッド湖は周囲6㎞の小さな湖であるが、“アルプスの瞳”と称されるスロベニア屈指の景勝地、旧ユーゴスラビア大統領のチトーの別荘(現在は五つ星の高級ホテル、ビラ・ブレッド)も湖畔に建つ。手漕ぎボートに乗り、聖母被昇天教会が建つブレッド島に渡る。ブレッド島は聖母被昇天教会があるだけの小島で、先日尋ねた琵琶湖の竹生島のようなものである。聖母被昇天教会は7~8世紀建立とされる小さな教会であり、さして見るべきものはないが、有名なのが“希望の鐘”、礼拝室の天井の穴を 通して紐が垂れており、それを引くと鐘が鳴る仕組みである。鐘が鳴れば願いが叶うと聞いて、皆代わる代わる引いてみる。けれども、何かコツがあるらしく簡単には鳴ってくれない。それはともかく、テラスから眺める青い湖面、断崖に建つブレッド城、背景のユリアンアルプスは「絵P1100488のように美しい」という言葉がぴったり、絶景とはこのこと。島への上陸は30分に限定されているとのこと、汀の遊歩道を半周してボートに戻る。10:15バスに戻りブレッド城へ。スロベニアは人口200万の小国であるが、旧ユーゴスラビア諸国の中では唯一のEU加盟国、主な産業は酪農と果樹栽培とのこと。 10:25ブレッド城直下のバスプール着、附近はカラマツ(ヨーロッパカラマツ?)の黄葉とセイヨウキヅタの紅葉が美しい。 こじんまりした城で城自体はどうということもないが、ここもテラスから眺める湖と周囲の景色が素晴らしい。どこもかしこも絵になる眺めである。城館の一部は小さな歴史民族資料館、そこを見学し、売店で珍しい鳥のブローチを買う。11:10バスに戻り、街中のレストランで昼食。湖で獲れるマスが出る筈がフライの中味はタラ、どんぶり一杯の野菜サラダと野菜スープ、それに名物のブレッドケーキが付く。12:35バスに乗りポストイナ鍾乳洞へ向かう。大型バスはゆったりして快適、一人参加者は優遇されて座席を2席与えられる。ツアーメンバーは30名であるが、一人参加者が10人以上おり座席はぎりぎり、ペアの人には申し訳ない。スロベニアには石灰岩大地が広がり(南西部のクラス地方がカルスト地形の名称の語源)、鍾乳洞は6,000箇所も在るとか、中でもポストイナ鍾乳洞は全長20㎞余、ヨーロッパ最大で世界でも第3位の規模を誇る。バスは高速道路を快適に走る。オフシーズン(オンシーズンは五~九月)、特に冬に観光にやって来るのは日本人だけらしく、お陰でこの辺りの観光業者は冬でも稼げるようになり大助かりとのこと。一天俄かに掻き曇り雨になる。やはり天気は変わりやすい。13:50ポストイナ鍾乳洞の大駐車場着、他の観光バスは皆無、ホテルもレストランも売店も閉まっており閑散としている。 けれども空いているので逆に快適、オンシーズンはトロッコ電車P1110247に乗るのも洞窟内を歩くのも押すな押すなの盛況で大変らしい。トロッコ電車の発車時間まで間があるので、別料金の類人魚館を見学する。5€のところ団体なので2€でOKとのこと、鍾乳洞の一画を利用した施設には類人魚(Proteus anguinus)以外にも盲魚、盲エビ、ムカデ、甲虫類など鍾乳洞に棲息する数十種類の生物が水槽内に展示してある。しかしながら照明が薄暗く、老眼の身の悲しさ、小さな生き物ばかりで焦点が合わず良く見えない。類人魚は肌色の皮膚を持ち(類人魚の名前の由来)、ウナギのようにひょろ長い姿に手足が付いた両生類、寿命は100年とも云われ、ここディナール山脈のカルストを流れる地下水脈にのみ棲息する。確かに奇妙な生き物である。15:00ようやくポストイナ鍾乳洞見学の時がくる。 公開されているのは5㎞余、まずトロッコ電車で2㎞進み、核心部の1.7㎞を歩き、その後再び2㎞をトロッコ電車で戻るとのこと。トロッコ電車は狭い洞窟内軌道を結構なスピードで走るのでスリル満点、洞内温度は通年10℃くらいなので風を切って走ると寒い。核心部の案内は欧州5ヶ国語を話すガイドがつく。日本語ガイドはいないのでとりあえず英語の案内人について洞内を歩く。中国等の鍾乳洞のように五彩の照明ではなく、自然光に近い単色の照明が好ましい。嘗て崩落した丸天井の巨大な塊りである「ヴェリカ・ゴーラ(大きな山)」、第一次世界大戦時にロシア人捕虜によって建造された「ロシア橋」、白い鍾乳石と石筍の空間「白のホール」、P1100550紅い鍾乳石と石筍の空間「赤のホール」、無数の極小管状鍾乳石が天井から垂下する「スパゲッティホール」などの名所を巡り、最後に洞内最大の空間「コンサートホール」に出る。コンサートホールは高さ40m、面積300㎡もあり、実際に10,000人を収容してクラシックコンサートが開かれることもあるらしい。それにしてもポストイナ鍾乳洞の内部には、観世音立像を思わせる鍾乳石が無数に存在する。坂東観音霊場第十七番札所、出流山満願寺の奥ノ院十一面観世音も像高4m余の鍾乳石であるが、それを髣髴させる有り難いものが多い。特に“ブリリアント(輝き)”と名付けられた純白の鍾乳石は洞内一美しいとされ、まさに聖観世音菩薩立像そのもの。外へ出ると早や薄暗い。16:35バスに戻り、今宵の宿があるイストラ半島付け根のオパティアへ向かう。17:30スロベニア出国審査場着、係員が乗り込んできて出国スタンプをパスポートに押してくれる。続いてクロアチアの入国審査場、そこは運転手のズラコフ氏が乗客名簿一覧を提示することでOK。早速傍らの両替所とトイレに並ぶが、日本人団体2組が到着しどちらも長蛇の列、特に両替所の窓口はひとつで係員の手際もよろしくない。18:20やっと両替を済ます。1クーナ(Kuna)が20円、1万円札が494.8クーナになる。18:50ホテル・オパティア着、オパティアはアドリア海に面しクロアチアのリヴィエラとも称される屈指のリゾート地であるが、既に真っ暗で何も見えない。シーズンオフの空室を埋めるため低料金で日本の団体客を受け入れるのであろう。昨日と同じ番号の307号室に入る。ダブルベッドの簡素な部屋であるがエアコンと浴槽が附いているだけましか、今回はずっとスタンダードクラス(三ツ星)のホテルばかり。TVがまた面白くない。ローカル番組オンリーでクロアチア語のチャンネルばかり、何がなんだか分らない。19:30からホテルのレストランで夕食、クロアチアを代表するビール“オジュイスコ(Ozujsko)”の中瓶を飲む。部屋に戻り風呂から上ると21:30、時間は早いがベッドにもぐりこむ。(続く)

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