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無類の大長編「大菩薩峠」読了

01 2010年1月30日(土) 中里介山作の大長編小説「大菩薩峠」を本日読み終える。第一巻「甲源一刀流の巻」の起稿が明治四十五年(1912)、最終巻の第四十一巻「椰子林の巻」の発表が昭和十六年(1941)、蜿蜒実に29年間に亘って書き継がれ、一万頁、文字無慮五百万を超える大部である。世界第一の長編小説といって過言でない。椰子林の巻の筆を擱いてから約三年後の昭和十九年四月二十八日、介山居士は腸チブスのため他界、ために大菩薩峠はプツリと終わって未完となっている。昨年の1月から筑摩書房版を読み始め、全十二冊を読むのにちょうど1年がかり。内容は他愛もない大衆時代小説であるが、江戸時代末期から維新前後の人情風俗、特に当時の名所旧跡やその故事来歴、更に土地土地の人気、名物を読み解くには格好の書物である。故郷、宮城県北の翁倉山に言及する箇所まであり、居士の日本地理の明るさには頭が下がる。さて、次は何を読もう。「南総里実八犬伝」、或いは「ローマ人の物語」、とにかく暇なので長ければ長いほど良い。

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