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ザルツブルク旧市街とハルシュタット

2010年4月15日(木) 5:00起床、冷蔵庫で冷やしておいた缶ビールのピルスナー・ウルクエルを飲む。6:30朝食、料理の種類が豊富で果物も充実。8:00世界文化遺産のザルツブルク旧市街見学へ出発、天候は曇り。車窓から眺めるパステルカラーの家々が何とも美しく、木々の芽出しも愛らしい。 ザルツブルクは「塩の城」という意味、紀元前から岩塩の採掘が始まり、その交易によって栄えた町である。モーツァルトを育んだ音楽の都としても名高い。現地ガイドの阿部さん(女性)とミラベル宮殿附属庭園で待合わせ、早速そこから案内してもらう。ミラベル(美しい眺めの意味)の名の通りの美しい庭園で、噴水や石像が多数配置され、その間を今はチューリップやパンジーが埋める。見事なまでに刈り込まれP1130097た並木はボダイジュで、腕と握りこぶしを思わせる枝が鉛色の空に黒々と伸びる。サウンド・オブ・ミュージックでは「ドレミの歌」の舞台として登場する場所であり、メンヒスベルクの丘に建つホーエンザルツブルク城の眺めもまた素晴らしい。ミラベル庭園を出て、 肌色の壁のモーツァルトの住居(一家が1773年から87年まで暮らした家、現在は楽器博物館)を左手に眺め、ザルツァッハ川に架かるマカルト橋を渡って旧市街に入る。5階建てアパートの4階、黄色い壁のモーツァルトの生家を眺めてから、目抜き通りのゲトライデガッセを東進し、ザルツブルク最古のカフェ、1703年創業のトマッセリ(CAFE TOMASELLI)の前を通る。モーツァルトやカラヤンも訪れたことがあると いうトマッセリ名物はふわふわオムレツ、試食したいと思っても敢え無く素通り。歴代大司教の宮殿レジデンツの角を曲がりレジデンツ広場に出る。中央の大噴水(1661年完成)を取り囲むように、東側に新レジデンンツ、西側にレジデンツ(1619年完成)、南側には大聖堂(774年創建、1181~1200年改築)が建つ。新レジデンツは現在ザルツブルク博物館として利用されており、鐘楼の組鐘(Glockenspiel)が毎日3回(7:00、11:00、18:00)モーツァルトやハイドンのメロディを奏でるらしいが、それも聴けず仕舞い。大聖堂は1万人収容の規模P1130104を誇り、ヨーロッパ最大級のパイプオルガンを持つ。モーツァルトが洗礼を受け、オルガン奏者を勤めた所である。大聖堂広場に建つマリア像を見物し、2つの塔が立つ西側正面から大聖堂を眺める。フランツィスカーナー教会の壁沿いの小道を抜け、ザルツブルク音楽祭の中心会場である祝祭劇場の前へ出る。淡黄色の壁を持つ横長の建物で、内部には2,400人収容の大ホールと小ホール、それにフェルゼンライトシューレ(メンヒスベルクの岩壁を削って造られたホール)の3つの会場がある。建物の外観だけをなぞ る観光は印象が薄く、時間と費用の制約があることは解るが、もう少し入場見学を増やしてもらいたいもの。大学広場の野菜市を覗くと、アミガサタケやエリンギ、シイタケ、ヒラタケ等のきのこも並んでいる。広場からモーツァルトの生家の裏側を眺め、抜け道を通って表側へ回る。モーツァルトの生家は今日初めての入場見学、内部の写真撮影は禁止されている。モーツァルトの使用した楽器、自筆の楽譜や手紙、一家の肖像画などが展示されている。3階のミュゼアムショップで、新たに発見されたという未発表の楽譜一冊(12€)と、モーツアルトの肖像を模った純銀製の栞(80€)を購入する。バスに戻り、次の予定地ザルツカンマーグート(Salzkammergut)へ向かう。ザルツカンマーグートはザルツブルクの東、標高500~800mにある山岳湖沼地帯である。山峡の湖畔にはお伽の国のような可愛らしい町が点在し、 P1130108背後には2000m級のアルプスの山々が聳える。車窓から眺めるとリゾートホテルや別荘のような建物が多く、木材の集積場も認められる。10:55ヴォルフガング湖畔の町、ザンクト・ギルゲン(St.Gilgen)に到着、背後のツヴェルファーホルン(1,522m)に架かるロープウエイ駅の前を通り船着場へと下りて行く。途中、市庁舎前広場に建つ幼い姿のモーツァルト像(Mozart Brunnen)を眺め、その先でモーツァルトの母親の生家(Mozarthaus Sankt Gilgen)を見る。壁には母と姉ナンネル(Nannel)のレリーフや肖像画が飾られている。この町に嫁いだ姉のナンネルが、1784から1801年の間この家に住んでいたらしい。 船着場に着くと、湖の対岸に雪嶺が峨々と連なる。前衛は1500m級、奥は2500m級の峰々である。オフシーズンなので未だ定期船は就航していないとのこと、暫らくするとWolfgangsee Schifffahrt社の船がやってくる。11:25乗船、200人乗り位の大きな船が我々34名の貸切、阪急交通社は太っ腹である。周囲の景色は寒々としており早春の明るさはまだ感じられないが、穏やかな湖面に逆さに映る周囲の山々は美しい。水色はどこまでも澄んでいる。12:00ザンクト・ヴォルフガング(St.Wolfgang)の船着場着、正午を知らせる教会の鐘の音が湖上を流れてゆく。背後 に聳える山はシャーフベルク(1,783m)、「サウンド・オブ・ミュージック」にも蒸気機関車で上る場面が出てくるが、山頂までシャーフベルク登山鉄道が通じている。どこを切り取っても絵になる景色ばかり。シーズンオフ故ホテルや土産物屋は閉まっている所が多い。オペレッタ「白馬亭にて」で有名なホテル・イム・ヴァイセン・レッスル(Hotel im Weissen Roessl)のレストランKEISER TERRESEで昼食をとる。P1130127料理はザルツカンマーグート名物のマスのグリル(Saiblingとあるので英語ではchar、マスというよりはイワナの一種)、これはこれで十分美味しいが、ザルツブルク名物の岩塩でもまぶして塩焼きにしてくれたらもっと絶品になるが・・。食後、腹ごなしにホテル附近を散策、教区教会を眺めたり、土産物店をひやかしたりする。記念に食用岩塩を購入したが(500グラムで11.8€)、只の塩が1キログラム3,000円とは幾らなんでも高過ぎるのでは。14:00バスに戻り、世界で一番美しい湖岸の町と云われるハルシュタットへ向かう。 道中惚れ惚れする山岳風景が続く。氷河がかかるのはダッハシュタイン連峰(主峰は2,995mのホーエル・ダッハシュタイン(Hocher Dachstein))であろう。モーツァルトを聴きながら絶景を眺める気分は最高、申し分ない。14:40ハルシュタット(Hallstatt)に到着、今では人口1000人の小さな町であるが、中世には町の裏山(ザルツベルク;塩山)の豊富な岩塩の採掘で大いに栄えたとのこと、事実、ザルツベルク山上には世界最古の紀元前6世紀頃の塩鉱跡が残っている。又、当時採掘に従事していた塩坑夫の墓地が発見され、そこから紀元前1000~前500年頃の青銅器や鉄器、P1130130 土器が遺骨とともに出土している。これらの人々はケルト人と考えられ、「ハル」はケルト語で「塩」を意味するとのこと、驚くべきことに同じ塩坑が数千年を経た現在でも操業を続けている。湖岸に沿うゼー通りをマルクト広場までじゃらんじゃらん(ぶらぶら散策)、世界一と謳うだけあって周囲の山々を映す湖面と、狭い湖岸にへばりつくように建つカラフルでこじんまりした家々の眺めは確かに美しい。先史時代の出土品を展示する博物館に入場する時間はなし、プロテスタント教会の内部を見学しただけで引き揚げる。15:30バスに戻りウィーンへ出発。約300㎞・4時間の道程。車内で再び「サウンド・オブ・ミュージック」の続きを観る。エーデルワイスの歌と車窓を流れる景色は完璧に調和、なるほど来て見なければこの感じは分らない。こごしい岩山とU字谷と湖が織り成す景色は氷河によって形成されたもの、 日本では見られない奥行きと深みがある。17:00 SAのAutogrillで休憩、トイレ空間に無料シャワールームまであり長距離ドライバーには有り難い施設、日本よりサービスが良い。18:30頃メルク修道院の傍を通過する。また、雨が降り出す。それも大雨。ウイーン市内に入ると渋滞に巻き込まれる。20:35ホテル・ドゥ・フランスに到着、大きなパーティーがあったらしくロビーは着飾った男女で溢れている。漸く割り当ての101号室に入る。ドウ・フランスの客室中最も広い部屋は五つ星ホテルに恥じず豪華であり、ガウンや電気ポットはもとより、体重計まで備えてある。しかもサービス期間中とあってミニバーに入っている飲み物は全て無料とのこと、何とも有り難い。21:00からホテルのレストランで遅い夕食をとる。ひき肉の団子入りスープとローストビーフとアップルパイ、容器がお洒落で味も良い。部屋に戻り風呂から上がると23:30、バドワイザー・ブドヴァルを1缶空ける。それにしても部屋が広過ぎる。洗面所やトイレがやたらに遠く感じる。(続く)

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