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伊豆の長八美術館

2011年11月20日(日) 6:30集落に鳴り響くチャイムの音で目が覚める。台風並みの低気圧は去り、南風が吹き込むのか嫌に蒸し暑い。Dsc025667:30から朝食、アジの干物と卵でご飯を二杯食べる。 8:30チェックアウト、国道136号線を北上し松崎町の長八美術館前の駐車場に車を入れる。先ずは名物のなまこ壁通りへ。薬問屋だった近藤邸の外壁なまこ壁が、江戸末期の建築当時の姿のまま保存されている。今でも建物は現役であり、何代目に当たるのか近藤夫妻の名札が玄関に掛けてある。なまこ壁の家は近藤家唯一軒のみ、通りといっても露地のようなもので直ぐに通り抜けてしまう。那賀川に架かるときわ大橋を渡り、橋の畔に建つ和洋折衷の時計台を見物、更に明治時代に建てられた呉服商家の中瀬邸を眺めてから長八美術館 へ引き返す。途中で伊那下神社にお参り、平安期成立(延長五年(927))のDsc02581延喜式にも記載された由緒ある神社で祭神は彦火火出見尊(ひこほほでのみこと)と住吉三柱大神(すみよしみはしらのおおかみ)、朱塗りの社殿は立派である。御神木の県指定天然記念物、樹齢1000年の大イチョウの実を記念に10個ばかり拾う。9:00長八美術館が開館したので入場見学、明治商家中瀬邸と重文岩科学校を含む3館共通入館券が700円である。美術館には地元松崎町生れの左官職人・入江長八(1815-1889)の作品が50点ほど展示されている。漆喰鏝(こて)絵は西洋のフレスコ画と同じ漆喰芸術に入るが、薄肉彫刻が施されている分立体感がある。仕事が非常に緻密で観賞に拡大鏡が必要なほど(美術館で貸してもらえる)、さすがは高村光雲をも唸らせたと云う名人上手である。特に、「龍の図」や「春暁の図」などは見事、長八の代表作であろう。又、Dsc02587美術館を設計した石山修武氏は、この美術館が受賞の対象となり、建築界の芥川賞と云われる「吉田五十八賞」を受賞している。施行には全国から現代の名工が集まり左官技能の粋を尽くしたらしく、コの字型の建物の両翼をドーム中廊でつないだ白亜の建築物は斬新なフォルムを見せる。ドーム天井を飾る漆喰彫刻の天女像は、日本の左官技能のレベルの高さを物語る。次は、2㎞離れたところにある国指定重要文化財の岩科学校へ。岩科学校は明治十三年(1880)竣工、伊豆地域にある最古の小学校である。なまこ壁を生かした社寺風建築様式とバルコニーなど洋風をとりいれた和洋折衷の木造校舎は重厚な佇まいを見せる。順路に従い校長室、教室等を見学し、最後に二階鶴の間の欄間に施された長八の傑作「千羽鶴」を眺めて引き揚げる。11:00堂ヶ島着、Dsc02625 加山雄三ミュージアム前の駐車場に車を駐める。洞窟巡りの遊覧船は本日欠航の表示、昨日の余波で海がまだ荒れている。やむなく遊歩道で岬を一巡り、亀岩、三四郎島、天窓洞などの景観を楽しむ。途中、ハツタケを4本見つける余禄までつく。12:10恋人岬入口駐車場着、これからの若いカップルが圧倒的に多い。あとなし人も話の種(冥土の土産)に遊歩道を先端まで歩いてみる。ラブコールベルと名付けられた鐘がある展望所に出ると、青い駿河湾と西伊豆の岬の連なりとその果てに富士山が望める。昔は恋人岬や出逢い岬などのロマンチックな名称は付いていなかったと記憶するが、若い人を呼び込むために風光明媚な箇所を地元で整備したようである。何にしてもDsc02641景色は超一級品。遊歩道の途中には土肥町観光協会が建てた若山牧水(1885-1928)の歌碑がある。「ひとみには露をたたへつつ笑む時の丹(に)の頬のいろは桃の花にして」。牧水は土肥温泉をこよなく愛し、三十三歳の大正七年(1918)よりしばしば長期滞在したとのこと、土肥温泉を世の中に紹介した功労者である。再び船原峠を越えて浄蓮の滝へ向かう。13:50浄蓮の滝駐車場到着、辺りには石川さゆりが唄う「天城越え」が流れる。今月初めにも竜飛埼で「津軽海峡冬景色」を聞いたばかり。滝壷へ降りる階段の途中にある売店で名物のワサビソフトを味わい、更に急な石段を降りる。昨日の大雨で滝の水量は物凄く、平時の3倍も太い。暴れ龍の如く落ちて飛沫を撒き散らし奔流となって岩を噛む。たいした迫力である。これならわざわざ見に来た甲斐があるというもの。14:30帰路に着く。伊豆長岡のGSで給油、16:00沼津ICから東名に乗る。東名は海老名SA附近の事故で35㎞の大渋滞、足柄SAで夕食をとるなど時間調整をしたものの一向に解消しない。結局渋滞に突っ込む羽目となり難渋。21:00無事帰宅、この三日間の総走行距離は525㎞。(完)

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