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グルベンキアン美術館

昼食会場はロシオ広場の北の方にあるレストランCISTERNA。12:50~14:00の間昼食。魚のスープに続き、魚 介のカタプラーナ(蒸し煮料理)を食べる。どちらも同じような味である。最初のDsc04058皿はアラで取ったスープ若しくは後者カタプラーナの上澄では?、二番目の皿はその鍋底をさらったものか。店主に確かめたら全く別鍋で調理したものだと胸を張る。魚の種類を尋ねるとSea Bream(タイの一種)とのこと、輸入冷凍魚を使っているのかも。いずれにしろ同じ魚の料理を二皿続けるとは理解に苦しむ。口直しにサグレスの瓶ビールを飲む。再びバスでロシオ広場に移動し、そこでトラム乗車体験に行く皆と別れる。柏市在住のKさんも自由行動を選びデパートで土産物を探すとか、リスボンはヨーロッパの都市の中では治安が良い方なので大丈夫であろう。手始めにバイシャ地区のランドマーク、サンタ・ジュスタのエレベーターへ乗りに行く。外は気温が16℃もありポカポカ陽気、絶好の散策日和で心が浮き立つ。サンタ・ジュスタのエレベーターはロシオ広場の直ぐ近く、20世紀初頭にエッフェルの弟子のフランス人建築家によって造られたものである。高さは45m、上の展望台に上ってリスボンの街並を一望したかったがなかなか駕籠が降りて来ない。扉口で待つこと10分、自分の後にも数人並んだがとうとう待ちきれず、乗るのを諦めてグルベンキアン美術館へ向かう。最寄のバイシャ・シアード駅まで歩き地下鉄の切符を購入する。自販機もあったが小銭もないし、 ややこしそうなので窓口で購入する。 すると1.05ユーロの筈の1ゾーン切符が1.55ユーロ、発券手数料をしっかり0.5€取られる。終着駅がアマドーラ・エステ駅と表示してあるRubensホームに下り、地下鉄に乗って6駅目のプラサ・デ・エスパーニャ駅で降りる。そこから地上に出て徒歩3分とある美術館を探す。附近の地図がないので何人かに道を尋ねてみたが英語は通じない。仕方がないので傍らのホテルに飛び込みレセプションで案内を請う。向かう途中に再度インテリらしき女性にも確かめ、古代エジプトのホルス神像(ハヤブサ)とグルベンキアン像が並び立つ財団敷地にようやく辿り着く。やれやれ、 ガイドブックがあれば何とかなるが自由行動は骨が折れる。 グルベンキアン(Calouste Sarkis Gulbenkian:1869-1955)はイスタンブール生まれのアルメニア人、石油王として財をなし、晩年をリスボンで暮らしたという。彼の死後、莫大な遺産と美 術品のコレクションはポルトガルに寄付され、グルベンキアン財団として様々な文化事業に貢献している。美術館も財団敷地の一角にあり1969年の設立、東洋から西洋までの幅広いコレクションを所蔵している。入館料は4ユーロ、65歳以上は半額、窓口のうら若き女性に「シニアチケット、プリーズ」と言ったら、パスポ ートを提示することもなくあっ さり2ユーロの入館券を渡される。余りの安さに感激する一方、日本人は若く見える筈なのに・・とショックを受ける。気を取り直して早速順路に従い観賞を開始する。平屋建てのさほど大きい美術館ではないが一階が主たる展示室、地階には現代美術ギャラリーや図書室、事務室、カフェテリア、売店、トイレなどがある。第1~3室は古代美術に充てられ、第1室にはエジプトの彫刻、第2室にはギリシャ・ローマ時代のメダルやコインやカメオ、第3室にはメソポタミアのレリーフなどが展示される。第4室はイスラム美術の展示室で、陶器やタイル、ガラス、絨緞、細密画など質・量ともに極めて充実している。第5室はアルメニア美術、小室にアルメニアの陶器や聖書が展示される。第6室は東洋美術の部屋、中国清朝の陶磁器類に加えて日本の蒔絵印籠などもある。第7~9室はヨーロッパ美Dsc04122術。第7室には10~16世紀の象牙彫刻や彩色手書き本が、第8室には15~17世紀の絵画が展示される。第8室の絵画の中ではディーリック・ブーツの《THE ANNUNCIATION(受胎告知)》、レンブラントの《PORTRAIT OF AN OLD MAN(或る老人の肖像)》、ルーベンスの《PORTRAIT OF HELENA FOURMENT(エレーヌ・フールマンの肖像)》などが有名。第9室には15~17世紀の彫刻、タペストリー、絵皿、メダル、美麗本が並ぶ。第10室は18世紀フランスの装飾家具、第11室は18世紀フランスの絵画と彫刻、第12室は銀器コレクション。第13室は18~19世紀のヨーロッパの絵画と彫刻。中ではターナーの《THE WRECK OF A TRANSPORT SHIP(輸送船の難破)》と《QUILDsc04130LEBEUF, MOUTH OF THE SEINE(キュブフ、セーヌの河口)》が出色。第14室は18世紀のイタリアを代表する画家フランチェスコ・グアルディ(1712-1793)の絵画、《REGATTA ON THE GRAND CANAL(大運河のゴンドラレース)》をはじめ詩情溢れるヴェネツィアの風景画が並ぶ。第15室は19世紀フランスの絵画と彫刻、モネの《STILL LIFE WITH MELON(メロン)》と《THE BREAK-UP OF THE ICE(早春)》、コローの《THE BRIDGE AT MANTES(マンテの橋)》、 ロダンの《THE BLESSINGS(祝福)》、マネの《BOY BLOWING BUBBLES(しゃぼんだまを吹く少年)》、ルノアールの《モネ夫人》など名画が目白押し。第16、17室はアール・ヌーヴォーの芸術家ルネ・ラリック(RenRembrandtdsc04389e Lalique:1860-1945)の作品に充てられる。2009年に国立新美術館で開催さ れたルネ・ラリック展を見逃したので改めてじっくり観賞する。有名なトンボのコサージュをはじめ、髪飾り、ネックレス、ブレスレット、花瓶、ゴブレットなどのガラス装飾品は美し過ぎる。館内はフラッシュを焚かなければ写真取り放題、照明も割合明るく鑑賞者に優しい。この内容で入館料がたった400円(しかも日曜日は無料)とは信じられない。ヨーロッパの人々はいつでも気軽に第一級の美術品に親しむことができ羨ましい。最後に地階の売店で図録を求めると日本語版は無く英語版を購入する。立派な図録がたったの7ユーロに再び感激する。帰りは美術館前でタクシーを拾いホテルへ直帰。流しのタクシーが沢山通る。愛想の良くない運転手氏は無茶苦茶に飛ばし、あっという間にホテルに着く。料金メーターは4.1€、チップ込みで5ユーロ払う。18:15ロビーに全員が集合しバスで最後の晩餐へ向かう。ホテルから10分ほど走った大きな公園の中にあるレストラン、コロッケ付きサラダとタコのリゾットとエッグタルトを食べる。ビールはスーパーボックの瓶(3€)を飲む。20:00ホテルに戻り帰国の準備、風呂に入る前にSCを詰め直す。

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