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新田次郎著「密航船水安丸」

Dsc018252012年10月18日(木) 柏市立図書館から借用して本日読了する。本書を読もうと思ったきっかけは、先月帰省した折に訪れた東和町の古刹華足寺の境内に建っていた新田次郎の文学碑(本ブログ2012年9月27日付け「奥州観音霊場第十五番 竹峯山華足寺」参照)、本書は旧米川村(現登米市東和町)出身の実業家及川甚三郎の伝記である。及川甚三郎は明治29年(1896)、単身カナダ・バンクーバーに乗り込み、彼の地で当時は廃物とされていたドッグ・サーモンと筋子の日本への塩漬輸出に先鞭をつける。フレーザー河に浮かぶドン島とライオン島に日本人村を作り、同郷人を呼び寄せ事業を軌道に乗せる。更に、明治39年(1906)には、200トンの帆船水安丸を仕立てて、同郷人82名を密航させることに成功する(カナダ政府の特別な計らいにより正式移民として許可される)。当初大成功を収めた鮭事業は競争者が現れて次第に衰退し、及川甚三郎は大正6年故郷に戻る。事業を引き継いだ息子の泰二郎も大正13年に島を畳み日本に引き揚げる。結果的に成功したとは言えないかもしれないが、宮城県にこのような開拓魂旺盛な先人がいたことは嬉しいかぎり、及川甚三郎は郷土の誇りであり、世間にもっと知られてよい人物である。

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