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田麦俣の多層民家(鶴岡市)

2014年7月6日(日) 今日は山形県の名所ドライブ、8:15出発。国道48号線を走り、まず天童市上貫津の風穴「ジャガラモガラ」へ。林道入り口に着いたものの、除草作業のため車の進入禁止。何も日曜日にやらなくDsc00811ても・・、4㎞もある林道をこの炎天下に歩く気はせず諦める。気を取り直して鶴岡市田麦俣の兜造り多層民家へ転進、国道112号線を走り、11:30専用駐車場到着。多層民家は2棟あり、手前の1棟には市から委託を受けた管理人の渋谷幸雄氏が実際に暮らしている。そこで見学料300円を納め、後ろの多層民家「旧遠藤家住宅」をひとりで勝手に見学する。入口の板戸を開けて電気のスイッチを入れるがあんまり明るくない。むしろ薄暗いほどで、ようやく眼が慣れてくると、内部には雪深い山村の人々の暮らしが窺える道具が所Dsc00838_2狭しと並んでいる。道具の説明書きは暫らく更新された様子がなく、黄ばんで煤けており、実に読み難い。家族の居住用として使われた一階の、にわ(土間)、まや(馬屋)、でどご(台所)、おめえ(居間)、おめえにある囲炉裏・神棚・佛棚、おへや(主人夫婦の寝室)、しもざしき(下座敷)、かみざしき(上座敷;客間)、えんがわ(縁側)などを見学する。おめえに「湯殿山注連寺先達高山坊」の大看板が掛けてあるが、旧遠藤家も注連寺の宿坊のひとつとして、湯殿山に参詣する客の世話をしていたのであろうか。階段で二階に上がる。二階は下男たちの居住用と作業場、物置として使Dsc00848われた場所であり、今は木製・竹製の雪橇や大鋸等の木挽き道具を展示している。更に三階の「厨子」に上ると、そこは養蚕作業に使われた空間であり、今でも養蚕台、アケビや山葡萄の蔓で編んだ桑の葉摘み籠などが並んでいる。パンフレットによると、『田麦俣集落は、庄内と内陸を結ぶ六十里越街道の要所にあり、湯殿山信仰が盛んになるにつれて、宿場的性格を帯びて、その要件を満たすべく、茅葺き合掌造りの多層民家が建てられるようになった。旧遠藤家もそのひとつで、江戸時代後期の文化文政年間(1804-1829)に建てられたものと推定される。当初はDsc00852寄棟造りであったが、明治に入って養蚕が盛んになると、屋根の改造が行われ、妻側は「高はっぽう」という輪郭と反りが美しい「兜造り」に改造され、平側にも採光と煙出しの窓が造られて、風格のある建物に変わっていった』由。昭和49年(1974)に山形県有形文化財の指定を受け、昭和52年から53年にかけて半解体復元工事を行い、兜造りに改築された明治10年代の姿に復元されている。「月山」の著者、森敦が田麦俣にほど近い七五三掛(しめかけ)集落の注連寺で一冬を過した時(昭和26-27年)は、集落にこのような多層民家がずらりと並んでいたとのこと、世界文化遺産に登録されている「白川郷・五箇山の合掌造り集落」に勝るとも劣らない景観と文化的価値を有していたであろうに実に惜しい。せめてこの2棟が後世に良く伝わりますように。

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コメント

兜造りに魅せられました。初めて拝見しました。
旧遠藤家住宅の佇まいも素晴らしいです。
合掌造りに勝るとも劣らない・・納得です。

投稿: tona | 2014年7月13日 (日) 08:36

tonaさんへ
森敦や藤沢周平の作品の影響で此の地域に魅かれるようになりました。月山、鳥海山、朝日連峰など私の好みの山が多い事もありますが。

投稿: shikamasonjin | 2014年7月13日 (日) 23:00

出羽三山や、田麦俣に出かけてみたいと思っていたのでとても興味深く拝見しました。

投稿: 小田原SY | 2014年8月25日 (月) 22:53

小田原SY様
ご訪問ありがとうございます。あの辺りには東北の豪雪地の山村原風景が辛うじて残っております。是非お出かけください。

投稿: shikamasonjin | 2014年8月26日 (火) 09:07

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