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世界遺産「コソボの中世建造物群」

2017年1月26日(木) 9:05バスに戻りデチャニ修道院へ。雪が晴れ青空覗く。トイレ休憩にGSに寄るが、外トイレのため水道管が凍結していて使えない。10:00スーパーマーケットNORAに緊急停止、店内のトイレを借用できることになり事なきを得る。申し訳ないのでドロップを3缶購入。11:00デチャニ修道院(標高640m)到着。セルビア正教会の寺院であるP1261098ため、アルバニア系パルチザンに襲撃される恐れがあり、それを防ぐためにアクセス道路や正門前に監視所があって、イタリア人を主力とするコソボ治安維持部隊(KFOR)が守っている。デチャニ修道院は、同名で2004年世界文化遺産に単独登録されたが、その後2006年に周辺の3つの教会、即ちペーチ総主教修道院、リエヴィシャの生神女教会、グラチャニツァ修道院が加えられ、登録名が「コソボの中世建造物群」に変更された。デチャニ修道院はセルビア王ステファン・ウロシュ3世デチャンスキによって1327年に建設が始められ、王の死後、息子のステファン・ドウシャンに引き継がれて、建物は1335年に完成、壁画はP12610811350年頃完成した。分厚い石造りの正門をくぐると、敷地中央に建つ大聖堂を取り囲むように、正門から左右に僧院の建物が延びる。まるで要塞のような造りである。今日は境内に雪が30㎝ほど積もり、神域を清浄に荘厳する。全能者ハリストス(キリスト)に献堂された大聖堂は、建材にオニクス・マーブルやレンガを使っており、中世に建てられたものとしてはバルカン半島最大。現在25人の修道士が居り、そのうちの一人、長身・黒髯のペトラ神父が案内してくれる。外観の撮影はOKだが内部の撮影は禁止とのこと、セルビア正教会は厳格である。左側のP1261083_2入り口から堂内に入る。壁と天井に隙間なく描かれた外陣のフレスコ画はやや傷みが目立つが、内陣の方は状態が良く色彩も鮮やか、青(紺)・黄(金)・赤の塗料をふんだんに使っており、近年修復されたものかもしれない。フレスコ画には新約聖書の物語と、1000人を超える聖人像が描かれているらしいが、門外漢にはさっぱり分からない。内陣の左右に聖ディミトリウス、聖ニコラの2つの礼拝堂があり、正面のイコノスタシスは14~17世紀に作られた60面以上の大小のイコンで埋め尽くされている。内陣には他にステファン王の遺体を納めた石棺、典院(修道院の長)の座などもある。ペトラ神父がショップの売り子に早変わりし、1冊10€のガイドブック購入を勧められたがパス、境内の端にあるトイレへ行く。トイレはトルコ式だがペーパーが備えてあり非常に清潔、電熱式温風器まで置いてあり感激する。11:45バスに戻りペーチ修道院へ。北へ12㎞ほど、12:05コソボで三番目に大きな町ペーチ(標高500m)に入る。12:15セルビア正教の大主教座が置かれているペーP1261102チ修道院着。大主教は安全上の理由からベオグラードに居るとのこと、ここの守備はKFORではなく警察の管轄。やはり内部の撮影は厳禁、それと構内はOKだが聖堂本体は外観撮影もダメと厳しい。現在20名の修道女が務めており、そのうちの一人が案内してくれる。聖堂前に樹齢800年という桑の巨樹が生えている。聖堂に入ると拝廊があり、3つの教会の入り口がある。真ん中の聖使徒教会が一番古く、13世紀の中頃大主教アルセニイェ1世により創建された。向かって左側(北側)の聖デメトリウス教会は大主教ニコディム1世により1320年頃に、向P1261110_2かって右側(南側)のホデゲトリアの生神女教会(聖母マリア教会)は大主教ダニロ2世によって1330年頃に建てられた。先ず聖使徒教会に入る。フレスコ画は1260年頃のオリジナル、剥離してしまい岩が剝き出しになってる個所もある。大主教が代わるごとに作られる玉座(オリーブの木で作る)が据えてあり、地下にはセルビア正教の最も大事な聖人、聖サヴァが眠っている。内部は冷凍庫に入っているかの如く深々と冷える。世界で一番寒い教会とのこと、納得。次に左側の聖デメトリウス教会に入る。正面に聖母マリアのイコンが掲げられ、左側の壁にP1261112聖デメトリウスが奇跡を起こした場面が、入り口上の壁には剣を持つ王の姿が描かれている。床は大理石とオニキス製。さらに右側の聖母マリア教会に入る。正面に6枚のイコンが飾られ、うち1枚は聖ダニロが聖母マリアにこの教会を捧げる絵柄。右の壁に聖母マリア誕生の場面が、入り口上の壁に聖母アリアが亡くなる場面が描かれている。青い塗料が多用されているのは、青が聖母マリアの色ゆえ。外へ出て南に付け足しの様に建つ聖ニコラオス教会も見学する。この教会もダニロ2世が建てたもの、堂内は聖ニコラオスの生涯を描いたフレスコ画で荘厳されている。案内役の修道女さんにP1261121導かれて売店に進み、勧められるままに修道院特製のラキヤをご馳走になる。アルコール分55%、お猪口1杯で目が回る。小瓶と中瓶が販売されているが、試飲するだけで誰も買おうとしない。やむなく代表して中瓶を1本、8€で購入する。出口の門の蔭からこっそり聖堂の写真を撮り、13:05バスに戻る。街中のレストランKULLA E ZENEL BEUTで昼食(13:15-14:10)、コーンスープ、マス料理、ケーキを食べ、コソボ産ビールのPEJA生を飲む。生ビール350ミリリットルの値段が僅か1€、めちゃくちゃ安い。食後、殆どの人がペーチ中心部の観光へ繰り出したが、レストラン残P1271131留組の3人に加わりコーヒータイム、4人でおしゃべりしながらゆっくりとした時間を過ごす。14:45バスに戻り、最後の観光となるグラチャニツァ修道院へ。15:10 PEJAビール工場の傍を通る。原料サイロや発酵・貯蔵用のコニカルタンクが林立し、設備は最新式とみえる。ガソリンスタンドbes Oilでトイレ休憩(15:55-16:10)。16:25人口2万5千人のグラチャニツァの町に入る。早や薄暗くなる。10分ほどでグラチャニツァ修道院(標高630m)到着。町の人口の90%がセルビア人、10%がロマとのことで、此処はアルメニア系パルチザンの攻撃も心配ないと思われるが、やはり長大且つ堅固な石塀に囲まれている。黒門から境内に入り、待ちくたびれていた様子の神父さんに聖堂内を案内してもらう。ここも聖堂内部の撮影は禁止!。1321年の創建、外陣のフレスP1271134コ画はダメージが大きく、一部石やレンガが剥き出しとなっている。天使のように羽を生やしたキリスト像は珍しいとのこと、14世紀当時のまま。内陣のフレスコ画の方が状態は良く、キューポラにイエス・キリスト像、両側の壁には、この聖堂を建てたセルビア王ステファン・ウロシュ2世ミルティン王と王妃の姿、聖母マリアが亡くなり天国の窓が開かれている様子、ゴルゴダの丘の磔刑のキリストと3日後の復活の場面などが描かれている。全部で4000人の聖人が内陣のフレスコ画に描かれており、1月1日から12月31日まで365人の聖人も揃っているとか。堂内の照明が暗く、神父さん、懐中電灯の光を当てて熱心に説明してくれる。17:10ようやくバスに戻り、帰国の途に就くべくプリシュティナ空港へ向かう。(続く)

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