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世界文化遺産「トロードス地方の壁画聖堂群」

2017年5月13日(土) 11:15キッコー修道院を後にし、聖ニコラオス教会(Agios Nikolaos)へ。来た道(E912)を戻り、B8号線出合から左へ。12:05カコペトゥリア村(Kakopetria)の近郊にある聖ニコラオス教会の駐車場(標高830m)着。トロードス地方の山中には、11~16世紀に建立され「トロードスの壁画聖堂群」として世界文化遺産に登録されている教会が10か所ある。そのひとつ、聖ニコラオス教会はP513017511世紀の建立で、12世紀に付け加えられた切り妻屋根の一部が二重になっており、その特徴から「屋根の聖堂」の異名をとる。外観は積み石の質素な農家風建物で、十字架もなければ鐘楼もなく、とても聖堂や教会には見えない。世界遺産の表示も壁に打ち付けた小さなプレートのみ、過疎地の崩れかけた廃屋のような雰囲気、これが世界遺産?と先ずは拍子抜けする。まあ、10か所の合わせ技なので、日本でいえば「明治日本の産業革命遺産」のようなもの、一つ一つは小粒なのであろう。内部に入ると印象は一変、壁や天井を埋め尽くP5130187すようにビザンティン様式の美しいフレスコ画が描かれている。これらのフレスコ画は12世紀から16世紀にかけて村人が画家に描かせて寄進したものらしく、当時の人々の篤い信仰心と高い美意識がうかがえる。内部の写真撮影禁止が残念であるが、天界になぞらえた天井には、キリストや聖母マリアが配され、その周囲には天使や十二使徒、内壁下部は地上に見立てられて諸聖人や教父の姿が見られる。見所は、「アルメニア・セバステの40人の殉教者」、サンタ・クロースのモデルとされる「聖ニコラオスの立像」など。入れP5130196替わりに体の大きいロシア人の団体がやってきたので慌てて退堂、12:35バスに戻り昼食へ。駐車場の道端にヒナゲシが咲いている。マツの木の中枝に架けてある大きな鳥の巣箱はフクロウ用とのこと。12:50カコペトゥリア村(悪石村)のレストランVENGERAに着き昼食。鄙びた村にしては洒落たレストランで、お猪口一杯のコマンダリア(ワイン)と飲み物がサービスに付く。キプロスのレストランは太っ腹、有難く国産ビールのKEO BEER小瓶を依頼する。メニューは前菜(魚卵とジャガイモのペースト、甘唐辛子、オリーブ)、マスのグリル、コーヒーとケーキ。添乗員のMさんが日本から持P5130204_2参した醤油とポン酢を出してくれたので、マスの風味が一段と引き立つ。14:10食事を終えてニキタリ村(Nikitari)にあるアシヌの生神女聖堂(Panagia(THe Virgin) Forviotissa(Asinou))へ。B9号線からF932号線へ、高原地帯を走る。外はカンカン照り、バスの冷房の効きが悪く車内は暑い。持参の扇子が大活躍。高原台地は小麦畑や牧草地、今は秋蒔き小麦が麦秋を迎えている。家畜は牛、山羊、羊が飼われているそうで、特に山羊の乳で作るチーズや石鹸が名物とのこと。夾竹桃、ブーゲンビリア、オリーブ、ビワ、ウチワサボテン、リュウゼツラン、ポプラ、ユーカリ、糸杉などが車窓に現れては流れ去る。14:40標高525mに建つアシヌの聖母聖堂到着。ここも積み石造りの外P5130216_2壁と切り妻屋根を持つ簡素な外観、登録10か所の中では一番小さい聖堂であるが、フレスコ画の保存状態はピカイチとのこと、12世紀以降に描かれた様々なフレスコ画群が残っており、そのモチーフはイエスキリスト、生神女マリア、聖人、預言者など多彩で、新約聖書からとられた場面も多く描かれている。元来は、文字を読めない民衆に聖書の内容を理解させるものであろうが、聖書を読んだことがない門外漢にはちんぷんかんぷん、説明の途中から境内へ出て野草の写真撮影に興じる。シソ科のタツナミソウ似の花をはじめ、色々な花が咲いている。P513024915:10三か所目のボディトゥ聖堂へ。B9号線沿い、ガラタ村(Galata)にある1502年に建造された旧修道院付属聖堂である。15:45標高625mにあるボディトゥ聖堂(Panagia Tis Podithou)入り口駐車場に到着、バスから降りて参道を下っていく。聖堂の傍らに聳える樹齢八百年のオリーブの巨樹に出逢い感激する。ベネチア時代の影響が色濃い(人物の表情が柔和で豊か)と云われるフレスコ画群であるが、もはや説明を聞いても身が入らず、外へ出て周辺の写真撮り。そこにもキク科、シソ科、マメ科など色々な小花が咲いている。少し離れた所にある男女兼用、個室3室の参拝者用トイレで用足ししてから、16:20リマソールへの帰路に就く。(続く)

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