中国雲南省のビール

01_338 雲南省を代表する(と思われる)ビールは大理麦酒と瀾滄江(らんそうこう)麦酒の2種類である。前者は原麦汁濃度10.5%、アルコール分3.7%、原材料は甘泉・麦芽・大米・酒花(ホップ)、製造元は雲南省大理市・大理麦酒有限公司である。後者は原麦汁濃度11%と10%のものがあり、アルコール分は各々3.7%と3.3%、原材料は泉水・麦芽・大米・酒花、製造元は雲南省保山市・瀾滄江麦酒集団保山有限公司である。因みに瀾滄江とは雲南省を流れるメコン川の源流部の呼名であり、世界遺産に登録されている「雲南保護区の三江併流」とは、怒江(どこう:サルフィン川の01_339源流部)、瀾滄江、金沙江(きんさこう:揚子江の源流部)の3つの川が長さ170kmに亘り一度も交わらず南北に平行して流れている地域を指す。金沙江ビールや怒江ビールは見かけなかったので、どういう理由があるのか判らないが雲南省における三川の代表は瀾滄江ということらしい(或いは醸造所がある保山市の近くを瀾滄江が流れているという単純な理由によるものかも)。いずれにしても中国のビールにしては水っぽさがなく味がしっかりしている。

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香格里拉・松賛林寺

2007年6月18日(月) 6:50起床、今日が実質的には観光の最終日、7:30朝食に行く。うどんを食べるとスープの味がいまいち、Cimg6804 ベトナムのフォーのようには美味しくない。食後バファリンを飲み9:00出発、バス車内で未使用の酸素缶2缶を現地ガイドに返却し代金80元を受け取る。陽光燦燦と降る中、郊外にある雲南省最大のラマ教寺院、松賛林寺(1679年創建)へ向う。9:20着、お寺へ続く車道は工事中のため大分手前でバスから降ろされ、畦道を15分ほど歩かされる。門前の参道には露店が並び賑やか、観光客も多いが地元の参拝客も多い。本殿に続く150段の石段登りがきつい。主たる建物は3棟あり、向って左側が本殿、真ん中が釈迦牟尼大殿、 右側がゾンカーワ大殿(チベット仏教の新派である黄帽派ゲルク派の開祖)である。文化大革命のときに一度破壊されたらしいが、その後修復されて今では創建当時の金色燦然たる輝きを取り戻している。但し修行僧の数は最盛期の7,000人に較べると10分の1程度に減っているとのこと、経済発展のあおりをCimg6835_1受け信仰心も衰退していると見える。ラマになる唯一の資格が実家がお金持ちであることらしく、これでは衆生済度どころではない。左の本殿内に見学に入る。内部の写真撮影は禁止である。祭壇に 向って縦に何列もの蓮華座が並び、上座から下座に向かい老若順(序列順)に僧侶が座り瞑想に耽る。祭壇には数多の仏像が居並ぶ。中心にはこの寺を創建したダライラマ5世像、その左手には釈迦牟尼像、純金の仏舎利塔(松賛林寺の活仏の遺骨を納めている)、活仏像、薬師如来像、そして右手には活仏席、パンチェンラーマの席、ダライラーマの席、活仏像、歓喜仏像(交合像)など。本殿二階に上がると3室あり、それぞれ開祖ゾンカーワ像、弥勒菩薩像、観音菩薩像の順で祀られている。 観音菩薩様の前で十句観音Cimg6883経を唱える。見学を終え再びウスユキソウやリンドウの咲く小道を歩いてバスに戻る。市内に戻って西蔵天珠展覧館なる天珠石を扱う土産物店へ行く。天珠石はチベット族のお守りで値段はピンキリ、自然石から作られた100万円もする老天珠もあれば、数百円で買える加工品の新天珠もある。とりあえず娘の土産用に携帯ストラップ型一目天珠100元也を買う。昼食は実力大酒店で摂る。やはりチベット族料理、食べたくなるものが無い。風邪気味となり食後プレコールを2錠飲む。最後の観 光は香格里拉(シャングリラ)旧市街散策、旧市街といっても客寄せに再建された地域で建物は皆新しい。麗江と同じく中心が四方街という広場でそこから延びる道沿いCimg6874に土産物屋や食堂や喫茶店が軒を並べる。そもそも麗江、香格里拉(中甸)、徳欽などはチベット産の馬と雲南省産の茶の交易場として栄えた街道沿いの町である。町の一角に“茶馬古道重鎮”の石碑が建つ。四方街の裏手の三層の楼閣が建つ高台に登り、もう二度と来ることもあるまいシャングリラの町に別れを告げる。14:00全ての観光を終えて空港 へ向う。14:15空港着、スルーガイドのZEN氏、現地ガイドの揚氏、運転手の馬氏にお礼を言って別れる。香格里拉空港は日本で言えば女満別空港のような小空港、1日10便ほどが上海、成都、昆明へ飛ぶ。15:30搭乗、CZ3418便はラサから飛んできたトランジット便、既に半分くらいの席が埋まっている。15:50離陸、約4日間過ごした海Cimg6889抜3,000m超の高地を後にする。機内食のパンが美味しい。18:05広州新白雲国際空港に安着、海抜たったの85m、空気が濃く本当に呼吸が楽である。SCを受け取り迎えの バスに乗り込む。2年前に出来た新空港は中国一大きいとのこと、未完成で工事中の箇所もある。市内まで30km、高速道を走る。市内はバイクの乗り入れを禁止したとのことですっきり、市街地に近い旧空港跡地は再開発の真っ只中である。19:30今宵の宿の華厦大酒店到着、ホテルには入らず歩いて5分のレストラン鴻星海鮮酒家へ直行する。スズキの蒸し煮、蒸しエビなどの海鮮料理にほっとする。ビールは珠江麦酒純生(OE10%)、これもまずまず。21:20ホテルにチェックイン、1211号室に入る。3年前の昆明・桂林旅行の時にも泊まったホテルであるがビジネスホテルのように狭苦しいのが難、NHKを観ながら出国書類を作成する。さあ日本へ帰ろう。(完)

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雲南省の高山植物(4の4)

2007年6月17日、白恾雪山峠&ナパ海、18日シャングリラ郊外松賛林寺にて観察。 Cimg6923 Cimg6936_1  

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ナパ海(徳欽→香格里拉)

2007年6月17日(日) 6:30起床、や01_60はり頭が痛い。酸素を吸うが効き目があるのか判然としない。ま、気休めのようなもの。高地の影響かバファリンの飲み過ぎか胃腸の調子が悪い。 肝心の梅里雪山はとうとう今日も現れない。昨日より雲が低く谷底まで真っ白、その上雨まで降っている。6月に梅里雪山が見られる確率は25%以下、雨季に入り条件が悪いので諦めるしかない(写真はこう見える筈という見本)。7:00モーニングコール代わりに小姐がドアをノックしに来る。部屋の電話は故障とのこと、やれやれとんだ3つ星ホテルである。コーヒーを沸かし、昨日添乗員さんからもらった蒸しパンを食べる。7:30の朝食は梅干でお茶を戴いたのみ、自分はバファリン、妻は酔い止めの薬を飲む。8:30出発、又も6時間のバスの旅、この雨の 中あの峠越えをCimg6754_1するかと思うとぞっとする。バスの運転手の馬氏は慣れているのか鼻歌交じり、カーブ毎にホーンを鳴らし214国道を香格里拉(シャングリラ)目指して飛ばして行く。対向車は少ないものの濃いガスと霧が立ち込め見通しが悪い。9:40一回目のトイレ休憩(3,700m)、辺りはクリンソウ似のプリムラ(サクラソウ科)の群生地、黄花と赤紫の花の2色ある。オキナグサ似の花も咲く。10:10白茫雪山峠(4,292m) で二回目のトイレ休憩、2日しか経っていないのに矮性ムラサキツツジが満開を迎えている。白茫雪山も又姿を隠したまま、今の時期は高山植物鑑賞には最適であるが、山を眺めるには不適である。11:45三度目の休憩(2,700m)、路傍にはタンポポ、Cimg6769ニガナ、ハハコグサ、ホトケノザ、ムラサキモメンヅル?など日本で見かける植物も多い。12:30谷底の街の奔子欄(2,100m)に着き、一つ星ホテルの食堂で昼食を摂る。メニューは鯉の蒸し煮、鶏スープ、卵スープ、お粥で、デザートは小プラム、どうも食欲が湧かない。食後ぶらぶら街歩き、露店で桃とプラムを買う。田舎町の土産物屋が時ならぬ日本人観光客で大賑わい、民芸品の魔除け人形などが飛ぶように売れる。 13:30出立、天候回復し青空も覗く。14:20四回目のトイレ休憩(2,600m)、行きにも利用した所で大きなクルミの木がある。15:30ナパ海(3,226m)に着く。季節湖とのことで今は水が無く、見渡す限りの草原である。昨日に代Cimg6786わる乗馬体験(30分)と付近の植物観察を行う。馬に乗るのは大学時代の農場実習以来40年ぶりであるが、小型馬なのとチベット族少年の馬子が手綱を引いてくれるので全く不安はない。草原の中ほどまで進んで引き返す。 ナパ海は野鳥の天国とのことであったが、時期が悪いのかカラスしか見当たらない。国道を挟んで反対側の山道に入り植物観察を行う。どこもかしこも小さな花、花、花、植物好きにはたまらない所である。16:30無事シャングリラの町に生還する。友誼商店に寄ってから天界神川ホテルに到着したのが17:05、今度は1129号室を割り当てられる。もちろん浴室の作りは同じで、透明ガラス入りのラブホ仕様である。ホテルのレストランで夕食、ビールのつまみの“地虫”(漢方薬の一種、植物の根と思われる)の唐揚げが珍しい。マツタケと牛肝茸(雲南省ではマツタケより珍重されるきのこ)の野菜炒めの皿も出たがチベット料理には飽き飽きして箸が伸びない。部屋に戻って昼に買った桃とプラムを食べる。お茶を沸かしてクッキーと煎餅で腹を拵える。日本食が恋しい。(続く)

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雲南省の高山植物(4の3)

2007年6月15日、16日、金沙江大湾展望所、白茫雪山峠、徳欽にて観察。Dsc01531 Dsc01555

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徳欽市自由市場・飛来寺

2007年6月16日(土) 6:00起床、エアコンが効かないので部屋が寒い。夜中から頭痛に悩まされうつらうつら、2本目の酸素缶を開ける。朝日に映える梅里雪山を期待してカーテンを開けると、雲がホテルより下の谷まで降りている。残念、裾野どころか今日は全く姿を拝めない。 どうも連日頭が痛く詳細なメモを取る気力が湧かない。とりあえずお茶を沸かし煎餅とチョコレートをかじる。8:30朝食、メニューはお粥、蒸しパン、野菜炒め、卵、温めた牛乳など、山奥に来て贅沢は言えないが何も食べるものが無い。部屋に戻り持参の味噌汁を飲む。これが一番うまい。食後念のためバファリンを服用する。今日の当初の予定は梅里雪山山中の明永氷河乗馬ハイキングであったが、明永村へ通じる道が先日豪雨で崩壊してしまったため中止、その代わCimg6693りとして徳欽市内や飛来寺村を散策することになる。10:30出発、先ず徳欽市内へ向う。 市内散策といっても山峡の小さな町で何も無い。徳欽は田舎の田舎の田舎の田舎とのこと(その心は即ち、昆明は広州の田舎、麗江は昆明の田舎、シャングリラは麗江の田舎、徳欽はシャングリラの田舎)、仕方が無いので自由市場を見学し、その後昼食まで街を自由に歩くことになる。自由市場は現地の人々の生鮮食品市場、果物(スモモ、モモ、プラム、ブドウ、リンゴ等)、野菜(インゲン、南瓜、胡瓜、グリーンピース、ゴーヤ、生姜、タケノコ、チンゲン菜、唐辛子、トウモロコシ、トマト、 茄子、菜花、人参、ピーマン、ブロッコリーなど)、魚(鯉、タウナギ、ドジョウ)、肉(ヤク、豚、鶏)、米麺、パスタ、調味料、香辛料など何でもある。海の魚がない位で食材は豊富、現地チベット族の売り手と買い手でごった返し活気がある。スーパーに入ってみると大理麦酒の中瓶が1本2.5元(45円)、ホテルで飲むと10元とられる。土産物屋で香木でCimg6715作られた佛字入りの数珠を買う。昼食は街中心部にある彩虹大酒店(☆☆)のレストラン、徳欽料理とのことであるがどれもニンニク臭ぷんぷん、花豆の塩煮が一番美味しい。瀾滄江ビールが1本つく。 13:30昼食を終えて飛来寺村に戻る。村の名の由来となっているラマ教(チベット仏教)の小さなお寺、飛来寺を見学する。本堂の右手前に檜葉をくべる香炉があり、もうもうと煙をたてている。本堂外陣ではバターでこしらえた大中小のろうそく(灯明)をお布施の額(20元~5元)に応じて渡してくれる。内陣に入ってろうそくをお供えしお参りする。般若心経を唱えてみるが、酸素が薄いためか頭が働かず途中でつかえること数度、やれやれまだまだ修行が足りない。Cimg6726次いで道路向いのチベット族一般民家の見学をさせてもらう。 木造3階建てで、一階は藁を敷いた家畜小屋、二階は仏壇のある居間と寝室、三階は食糧備蓄庫と寝室である。名物のバター茶も準備してあったが、前回それを飲んだツアーの人の殆どがお腹をこわしたとのこと、匂いも仕込粕の腐敗臭のようにすさまじく試飲を辞退する。生業は農業と牧畜業とのこと、お風呂に入る習慣はなく、年に一回近くの温泉に行くだけらしい。どうりで皆煤けた様な真っ黒い顔や手をしている訳である。14:50一旦ホテルに戻り、余分な荷物を部屋に置いて付近のミニハイキングに出かける。 ホテルの直ぐ近く、瀾滄江の深い谷を挟んで梅里雪山と対峙する丘に日中友好第2Cimg6738次合同登山隊の遭難慰霊碑が建つ。1991年梅里雪山登頂に挑み雪崩に巻き込まれて全員遭難した京大・北京大合同登山隊17名を慰霊する碑である。碑に曰く「梅里雪山峰の初登に挑んだ勇士ここに眠る。秀峰大地静相照、高潔精神在其間(大地あり、美しき峰ありて気高き人がいて)」。残念なことに中国人の隊員名のみ遺され、日本人隊員名は削り取られている。数年前に反日感情が高まったときの蛮行であるが、 情けない所業である。こんな所に案内してもらっても中国人嫌いになるだけ、修復してからに願いたいものである。山腹に水平につけられた道を行くと、山中は白色の雲南バラと紫色の雲南ツツジの花盛り、アツモリソウ、シオガマ、クサイチゴ、ヒCimg6745メアヤメなど高山植物も花盛り。コース終点(山道はもっと奥に続くが)のテラスから峡谷を見下ろすと、メコン川源流の瀾滄江が一筋流れ、今日訪ねる予定であった明永村が谷底にへばりついている。17:10ホテルに戻る。三階の部屋まで階段を登るのが一苦労、息が切れる。夕方になり晴れてきたものの梅里雪山にまとわりつく雲は離れない。18:20停電、薄暗い食堂で鶏鍋の夕食を摂る。チベット料理は不味、どれも感心しない。部屋に戻っても停電は復旧せず、したがってお湯も出ない、TVもつかない、電気マットも冷たい、部屋は冷え込んでくるの四重苦、慣れたもので 小姐がロウソクを配りに来る。20:40やっと停電復旧、急いでシャワーを浴びる。電気マットだけでは明け方寒いので妻は布団の2枚掛け、自分はパジャマの上に服を重ね着してベッドにもぐりこむ。(続く)

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雲南省の高山植物(4の2)

2007年6月15日、属都湖、碧塔海にて観察。  Dsc01488 Dsc01498  

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属都湖・碧塔海

2007年6月15日(金) 5:40起床、高地の影響で一晩中うつらうつら、何となく頭が重い。6:30食事に下りる。朝食は5つ星ホテルにしてはお粗末、ジュースも果物も美味しくない。部屋に戻ってお茶を沸かし日本から持参したクッキーを食べる。Cimg6611_1 7:30出発、今日は高山湖2つの湖畔を散策し高山植物を鑑賞するのがメインである。沿道風景は松山と麦畑と牧場、時々現れる チベット族の建物は木造二階建、窓が小さい。8:06バス終点、そこから10分ほど歩いてシャトルバスに乗り込む。付近は丘陵のような山が連なる高原地形、少し肌寒くセーターかヤッケがほしい。ゴアテックスの雨具をバスに置いてきたのは失敗、やむなく妻にはダイソーの100円ビニルカッパを着せる。樹木の枝という枝にはサルオガセが長く垂れ下がり林床は苔に覆われる。樹種はモミやシラカバなど。草地に群生するミズバショウ似の広葉植物は“水黄”といって夏に黄色い花が咲くとのこと。8:52属都湖の遊歩道入口に着く。 海抜は3,590mもあるが、湖畔の木道は平坦で歩行時間も20分、酸素を吸いながら行けば誰でも歩ける。湖自体は至って平凡、感激するほどの美しさはない。シャクナゲ、タカネバラ?の花Cimg6602木の他、キエビネ?、サクラソウ?、シオガマ、チゴユリ?など名前の判らぬ小さな花をつけた高山植物がいっぱいある。9:15遊歩道終点で再びシャトルバスに乗り碧塔海へ向う。車内にはチベット音楽がゆるやかに流れる。 10:00碧塔海湖畔着、ここも海抜は3,560mある。少し頭痛がしてきたので、1本40元で購入した酸素缶を吸いながら歩く。湖の西岸に沿って4.2kmの木道が整備されており、多少の階段を除けば平坦で歩きやすい。タカネバラ?やムラサキツツジ?、イブキトラノオ?、ナルコユリ?クリンソウ似のプリムラ、ヘビイチゴ?、ミミナグサ?などの花を愛でながら湖畔をゆっくり歩く。できれば高山植物の一々を説明してくれる専門ガイドが欲しいところである。 ビジターセンターや船着場のある所を過ぎると広大な湿原と牧地にさしかかり遊歩道の終点に近づく。途中から降ってきた雨が本降りになる。再びシャトルバスに乗り入口駐車場に戻る。ツアーバスに乗り換えてシャングリラ市内に戻り、順鑫商務酒店のレストランで山菜料理の中食、ワラビとタラの芽が出るが味付けがいまいち。ビールは瀾滄江麦酒(OE10%)、頭が痛み出したので一口すすCimg6644るにとどめる。13:40バスで出発、梅里雪山を望む街、徳欽目指して雲南アルペンルート(214国道)を一路北上する。183kmの道程に6時間かかるとのこと、 チベットのラサまで続く214国道はシャングリラから先が悪路である。それでも徳欽までは何とか舗装されており、山側の斜面はオンタデ?、タカネバラ?、ヨツバヒヨドリ?などの花に彩られる。樹木は圧倒的にマツが多い。八幡平アスピーデラインの景観を幾層倍もスケールアップし、志賀草津道路の景観を何倍も雄大にしたような景色が続く。14:55峠(2,600m)で一回目の休憩、傍らに或るトイレは有料で一人一回5角(=8円)取られる。内部は一段高くなったコンクリート台に数列の溝が切ってあるだけ、扉もなければ仕切り壁もない。所謂ニーハオ・トイレ仕様で非常にハードルが高い。  小はともかく日本人に大は難しい。出るものも出なくなる。この間を利用してバスはブレーキ冷却水を補充する。バスは峠から谷底の街の奔子欄(2,100m)に下り、橋を渡って雲南省から一旦四川省に入る。金沙江の左岸を暫く走り、再び橋を渡って雲南省徳欽県に入る。そこから急激に高度を上げていく。16:00金沙江大湾が眺められる展望台で写真タイム、通称オメガと呼ばれる景勝の地は世界遺産「三江併流」の一部でもある。これまで走ってきた道路が眼下遥かに見渡せる。こうして俯瞰すると雲南 アルペンルートのとんでもなさが分かる。バスは更に白茫雪山峠をめざし断崖絶壁に付けCimg6650られた道を登っていく。谷底まで1,000m以上ある目もくらむ山岳道路が延々と続き、谷側の席は高所恐怖症の人にはとても耐えられない。カーブミラーも無ければガードレールも無し、対向車が来るたびに肝を冷やし、命が幾つあっても足りない。16:40再びトイレ休憩、観光バスが停まるとどこからか直ぐにチップ係が現れ、20元までならちゃんとお釣をくれる。よく観察するとトイレの下は垂れ流しではなく汲み取り式貯槽になっている。この辺りでは人間様の屎尿は貴重な金肥、チップも取って肥料も得る。一石二鳥でまことに抜け目が無い。海抜3,400m位から上は礫で舗装されたデコボコ道になり無茶苦茶揺れる。冬季降雪対策の滑り止めとのこと、とうとう森林限界を超えて4,000m以上の所を走る。18:25白茫雪山峠(4,292m)に着く。チベット族のテントが一張りと5角トイレが建つ。一帯は白茫雪山国家級自然保護区、珍獣のキンシコウ(金絲猴)が棲むCimg6656という。主峰(5,137m)は雲に隠れて見えない。周囲の地面にへばりついている潅木は矮小なム ラサキツツジで三分咲き。峠から10分も下るとデコボコ道から解放され、やがて徳欽の街に入る。谷へ落ちこむ斜面の段丘に腰掛けるように造られた小さな町である。今宵の宿は徳欽から20分ほど先の飛来寺村、19:53とうとう明珠酒店(海抜3,400m)に到着する。とんでもない所に来てしまったという感じ、危険極まりない長時間ドライブの後で皆ふらふらである。西側正面に眺められる筈の梅里雪山は一部が見えるだけで主峰(6,740m)は雲の中に隠れる。梅里雪山はチベット族が崇める8大神山の中のトップ、エヴェレストより神聖視される山とのことで未だに未踏峰である(中国政府方針により2005年以降登山禁止)。 ホテルのレストランに直行し夕食をとる。ゴーヤやチンゲンサイの炒め物では食欲もわかずお粥を少しだけ食べる。カップラーメンを持ってこなかったのが悔やまれる。エレベーターが無いので3階まで階段を上り315号室に入る。床板張りの部屋はひんやり、エアコンはスイッチを入れても動かない。その代わりベッドには電気マットが敷いてある。徳欽地区唯一の3つ星ホテルといっても山小屋に毛が生えた程度、お湯は6:00~9:00と20:00~24:00の間しか使えない。国際電話も両替も不可、色々制約が多い。お茶を沸かし煎餅をかじる。お湯が出るうちに急いでシャワーを使いベッドにもぐりこむ。エアコンなしの部屋は深更とともにしんしんと冷えてくる。(続く)

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雲南省の高山植物(4の1)

2007年6月14日、玉龍雪山、虎跳峡、小中甸にて観察。Dsc01453_1 Dsc01477_1

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玉龍雪山氷河公園・虎跳峡

2007年6月14日(木) 5:20起床、6:00SCを部屋のドアの外に出す。明け方まで雨の音が聞こえていたがカーテンを開けるともう止んでいる。6:05朝食、うどんもメロンも気の抜けた味がする。 7:00バスに乗車、各自に防寒着と酸素缶が配られる。料金に含まれているのであろうが、さすがにクリスタルハートと悪い気はしない。バスは麗江の北15kmに聳える玉龍雪Cimg6503山(最高峰は5,596m)へ向う。玉龍雪山は5,000m以上の峰が13連なる麗江のシンボル、納西族が神と崇める山で未だに未踏峰である。今日はロープウェイで標高4,506mの氷河公園まで上がる。前山は全てマツ林、なるほど雲南省でマツタケが沢山取れる訳である。7:50甘海子到着、 そこでシャトルバスに乗り換える。せっかく見えていた主峰が次第に雲に隠れる。 この辺りは既に海抜3,000mを越えているが、針葉樹の高木が天を突いて立ち並び森林限界には程遠い。8:02海抜3,356mのロープウェイ山麓駅に着く。早朝にも関わらず続々中国人観光客が押し寄せる。1台に6人づつ乗って氷河公園へ登る。腕時計の高度計で確かめると森林限界は3,900m~4,000m位、最上部の樹木はシャクナゲである。氷河の先端が現れると間もなくの8:28、ロープウェイ頂上駅(4,506m)にCimg6510_1着く。 防寒着を着て丁度良い位、なんとなく息苦しい。木の階段を辿って4,680mの展望台を目指す。頭がふらふらする。足が地に着かない。酸素を吸いながらじりじり高度を稼ぐ。山頂は雲に隠れたり出たりする。荒々しい氷河が現れる。9:11漸く4,680mの高みにある展望台に着く。避難小屋が建ち、到達証明書が売られている。周りは中国人観光客ばかり、日本人や欧米人はまだ少ない。酸素缶を持って続いていた筈の家人は一向にやって来ない。後で確かめると途中で酸素が切れたので登るのを諦め退却したとのこと、それはない。ハ ーハーゼーゼー、この高さでは比高170mを上るのも楽ではない。 証拠写真を撮ってもらって直ぐに下山、Cimg6523ツアーメンバーも半数は途中で諦めたようである。9:35ロープウェイ頂上駅に戻る。家人の言い訳を聞くと、支給された酸素缶は吸っても吸っても効き目がなく、もしかしたら空気缶かもしれぬとのこと、中国では十分有り得る話である。10:00ロープウェイ山麓駅に戻る。辺り一面に柳の綿毛(柳絮)がふわふわと漂う。再び索道駅~甘海子間のシャトルバスに乗りツアーバスに戻る。麗江市内に戻る途中の草原で高山植物の観察タイム、色とりどりの小さな花が咲いている。 日本のアズマギクやイワオウギ、ノウル シにヤマハハコに似ている気もするが微妙に異なる。また日本では見かけない種類も多い。11:23麗江市内に戻り玉を商う店に立ち寄る。何も買うものはない。麗江観光酒店のレストランで昼食を摂る。納西族の家庭料理というが、とりたててこれはというものは出ない。ビールは四川省攀枝花市産の山城麦酒、水っぽく美味しくない。頭の芯に少し痛みが残るものの空気が濃いので人心地がつく。12:52バスに乗り出発、雲南アルペンCimg6547ルートを北上し虎跳峡へ向う。海抜2,500m~3,000mの山中を行くが、 山の斜面を覆うのはどこまで行っても松林、 今が新緑の季節で滴るような緑が鮮やかである。金沙江の渓谷沿いの道を走るようになると海抜も2,000mに下がり、農村風景が展開する。14:40虎跳峡入口着、渓谷の最も川幅が狭まった箇所を虎が飛び越えたという伝説から付けられた名前である。玉龍雪山(5,596m)と哈巴雪山(5,396m)に挟まれ、世界有数の深さ(世界一とも三番目とも?)を誇る大峡谷でもある。入口から虎跳峡(狭義:川幅が最も狭い箇所)までは右岸沿いに水平な石畳の遊歩道が延びる。麗江ガイドの孫嬢はここまで、別れの挨拶を交わしてから往復5.2kmのミニハイクを開始するCimg6570 。落石事故が多いらしくオーバーハング気味の山側に沿って歩くよう指示される。両岸は見上げるような断崖絶壁、雄大な景観が続く。けれども日本の渓谷のように奇岩怪石がある訳でもなく滝が懸かるでもない。荒々しいだけの単調な渓相である。時々人力車と擦れ違う。2人乗りで片道30元である。黄龍の急坂を登る駕籠かきよりは楽であろうが、乗っている人はと見れば皆メタボ、やはり大変そうである。歩いているうちにも対岸で落石に続く岩崩れが起きる。15:40虎跳峡到着、川幅は真ん中の虎跳石まで5m位か、盛り上がった水が 激流となって岩を噛み奔流となって流れ去る。まさに虎の咆哮のような轟音が絶え間なく響き渡る。雷鳴が聞こえてきたので急いで引き返す。途中からとうとう雨が振り出す。16:35バスに戻った途端に大雨になり危うくセーフ、今宵の宿があるシャングリラ(香格里拉)へ向う。シャングリラは以前は中甸(ちゅうでん)という名の町であったが、ジェームズ・ヒルトン著「失われた地平線」に出てくる理想郷(=シャングリ・ラ)に景観や寺院が何となく似ているとの理由で2002年5月に改名したとのこと、以来中国人カップルの新婚旅行先として人気が出てきているらしい。 中国ではお金になる事なら何でもありである。スルーガイドのZ氏の話によると、理想郷とは名ばかりで、冬は降雪多く気温も氷点下20度、作物はジャガイモと裸麦くらいしか穫れず、輸入に頼る野菜は肉より高いという厳しい土地らしい。バスは金沙江支流に沿って遡り、山また山へと分け入って行く。標高が再び3,000mを越える。登り上げると牧場や草地などの高原が広がる。17:46漢方薬店のトイレを借りて小休止、18:10小中甸にある御花畑で写真タイム、トウダイグサに似た黄色い花(狼毒?)と ランに似た赤紫の花が一面Cimg6588に咲いている。18:55 市内レストランでキノコ料理の夕食、紙のように薄くスライスされたマツタケにヤク肉、豆腐、白菜が入った火鍋、それにキノコと野菜の炒め物が4皿出る。後者のキノコは姫茸、ヒラタケ、ホウキモタシ、白霊茸のようであるが、どれを食べても同じような味、キノコ自体に旨味がある訳ではないので味付けに一工夫が欲しい。雲南省の食用きのこは23種類、マツタケのシーズンは8、9月とのことである。レストランでチベット族の現地ガイド揚氏が加わりホテルへ向う。 シャングリラ市内は現在ホテルの建設ラッシュ、そこかしこで工事中である。19:45天界神川酒店(5つ星)にチェックイン、2322号室に入る。新婚さんが泊まるホテルということで何もかもが若作り、浴室はガラス張りのシースルーで度肝を抜かれる。こんな所に熟年カップルを泊めてどういう積り?、既に棺桶に片足を突っ込んでいるのに何をしろというの?、まあ冥土への土産にはなるか・・・。NHKが入り今日関東梅雨入りを告げている。明日から泊まる徳欽のホテルはSCを持っていけないとのこと、2日間の着替えなどを手提げカバンに詰める。頭痛はないが頭がふらふらする。さすがは標高3,250m、念のため寝る前にバファリンを2錠飲む。デジカメ充電を仕掛け、お互い見ない約束でシャワーを浴びる。(続く)

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